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こんにちは、翼祈(たすき)です。
私は父という喫煙者がいることで、子どもの頃からずっと受動喫煙をしています。小さい頃から歩いている時タバコを吸い出して、「吸わないでよ!」と言っても、「俺より前を歩け!」とか偏屈を言って、吸うことを止めませんでした。
あの当時より灰皿が撤去され、吸える場所が少なくなった分、今は携帯灰皿を持ち歩き、未だに撤去されていないコンビニでは、好んで「中でゆっくりしていいよ」と言って、タバコを吸い出します。
父は自宅では玄関で吸います。まだエアコンを付けるまでない気温で、少し暑い時に窓を開けていると、父が玄関でタバコを吸っていた場合、玄関から2階の私の部屋に煙が上がってきて、いつもゴホゴホとむせます。
そういうことで私はタバコが昔から大嫌いなのですが、以前から言われていた受動喫煙での弊害に関するニュースを最近目にしました。
2024年4月16日、受動喫煙が引き起こす、女性の肺がんの大半を占める「肺腺がん」のメカニズムの一端が明らかになったと、国立がん研究センターなどの研究チームが発表しました。喫煙者とは違うタイプの遺伝子の変異が肺に蓄積し、がんの悪性化を促進している可能性があるとします。
良性の腫瘍にまで作用して発がんリスクを高める以外にも、治療薬への耐性がついて悪性化にも関与していると想定されています。
この度の研究成果で明らかになった、遺伝子変異の「APOBEC型」は、タバコの煙を吸って起こる炎症に伴って発症する変異です。肺に蓄積されると、初期のがん腫瘍ができた時に、悪性化を促すことが過去の研究で分かっていましたが、実際の患者さんの治験で明らかにしたのは今回が初めてといいます。
この研究成果は、東京医科歯科大学との共同研究で、2024年2月19日に国際専門誌[ジャーナル・オブ・ソラシック・オンコロジー]に掲載されました。
今回は最新の研究で分かった、受動喫煙の弊害について迫ります。
受動喫煙を受けている人、どれだけ肺がんになりやすい?
画像引用・参考:受動喫煙が肺がんの遺伝子変異を誘発することを証明 国立がん研究センター(2024年)
他人のタバコの煙を吸い込む受動喫煙は、肺の末梢にできる肺腺がんのリスクを高める因子だと知られていましたが、詳細なメカニズムは解明されていませんでした。
研究チームは、東京都中央区にある国立がん研究センター中央病院で肺腺がんの手術を受けた主に50代以降の女性で、非喫煙者(291人)と喫煙者(122人)のトータル413人に関して、切除したがんのゲノム全体の変異数やその特徴を解析しました。
その結果、非喫煙者291人の中で、受動喫煙があった213人と受動喫煙がなかった78人を比較すると、受動喫煙があった人の遺伝子の変異の割合が有意に高かったといいます。
変異のタイプも詳しく解析すると、「APOBEC型」と呼ばれる遺伝子の変異の割合が、受動喫煙があった人は15.6%あり、受動喫煙がなかった人(7.32%)と比較して目立ちました。
タバコの煙で肺に炎症が起き、遺伝子に傷付けるたんぱく質「APOBEC」に特徴的な遺伝子変異がゲノム全体で確認されました。この「APOBEC」は炎症によって細胞で作られる以外にも、がんの治療をする時に抗がん剤が効きにくくするなど患者さんの予後が悪化してしまう因子として知られています。
一方、喫煙者では「たばこ型変異」と呼ばれる、タバコに含まれている発がん物質による直接的な変異がほとんどでした。
さらに、肺腺がんのもととなる腫瘍形成に関与する遺伝子変異には影響が見られなかったといいます。河野隆志ゲノム生物学研究分野長によりますと、受動喫煙は「すでにできた良性腫瘍が受動喫煙でランダムな遺伝子変異を誘発し、がん化と悪性化を促進させていると考えられます」と説明します。
参考:受動喫煙“女性の肺腺がんリスク高める可能性”国立がん研など NHK NEWS WEB(2024年)
研究グループは、受動喫煙は、自ら喫煙した場合とは違うメカニズムで肺腺がんのリスクを高める可能性が示されたとしています。
記者会見を行った国立がん研究センターの河野ゲノム生物学研究分野長は、「肺の炎症を抑えるといった、新しい予防法の開発に結び付く研究成果だと言えます。女性だけに限定したのは受動喫煙の環境を合わせるためですが、男性でも同様の影響が言えると考えています」と述べました。
今後は肺腺がんの詳細を解析する患者さんの数を増やして、大人や子どもに与える受動喫煙での影響の違いなどを調査する方針です。
父とタバコ
私の父は、母と結婚する前「結婚したら止めます」、私が生まれてくる前「子どもができたら止めます」と言っていて、母は「本当に止められるのかな、この人」と思っていましたが、2024年現在でも喫煙者で、今は「そんなこと言っていない」と言って、タバコを止めない宣言も堂々としています。
会社の同僚の方を観ていてそこまで感じないのですが、父は1行動、1タバコです。食べる前にタバコを吸わないと、食べ物が美味しく感じなくなってしまいます。
父は、テレビを観ている時、「大体この位のCMの長さだろう」と計って、CM中にタバコを吸いに行って、CMが終わる前に家にあがってきます。
私は車の免許を持っていないので、父に「どこどこに連れて行って欲しい」と言うと、「タバコを今から吸うから、5分待て」と言います。
連れて行って貰って、店に着くとタバコを吸い始め、予定が早く終わると、「もう終わったのか」と必ず言います。
父は本当にタバコに依存していて、1回目の入院の時は「頭に塗る整髪料が欲しい」と言って、母から貰っていたお金で、近くのコンビニに買いに行き、そのことで、「もう退院しても大丈夫ですね」と言われて、それが退院するきっかけになりました。
1回目と違う病院ですが、2回目の入院の時もずっと面会をする度に「タバコを持って来たか?」と言ってきかず、病院の道を挟んだところにコンビニがあって、母はそこに買いに行かないか心配していました。
それを病院に言うと、「そんなことしたら、怪我が完全に治っていなくても、強制退院になります」と言われて、母は父を強く止めて、病院から「お金を持たせない様に」と言われていたので、父はタバコを買いに行くことはありませんでした。
入院していても、慢性的なニコチン中毒が抜けず、私と母はずっと受動喫煙の対象者ですが、これほどまでに受動喫煙で肺腺がんのリスクが上がることに、とても悲しい気持ちです。
本人が止めないと宣言している以上、ずっと受動喫煙のリスクがありますし、仮に止めたとしても、それが蓄積していっていますし、とても当事者には悲しい現実を突き付けられたなと感じています。
noteでも書いています。よければ読んでください。
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