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こんにちは、金次郎です。
アメリカの大リーグで活躍する大谷翔平選手の通訳として勤務していた水原一平容疑者が、大谷選手の給料からお金を盗んで、違法ギャンブルにつぎ込んでいたとして、ドジャースから解雇されたのは記憶に新しいところです。
その額は、当初約26億円と言われていますが、未だ余罪が有りそうです。
テレビや新聞を見ていると、水原容疑者自身が「私は、ギャンブル依存症です」と告白しています。
今回は、この「ギャンブル依存症」という病気について書いてみます。
WHOの疾病分類「ギャンブル行動症(病的賭博)」とは?
世界保健機関(WHO)による国際疾病分類(ICD-11)には、「ギャンブル行動症(病的賭博)」という名前でリストアップされており「精神障害」と認定されています。
日本では「ギャンブル依存症」と呼ばれ、以下の様な特徴が有ります。
1・持続的・反復的なギャンブル行動で、次の3項目をすべて満たす
・ギャンブル行動に関するコントロールを失ってしまう
・ギャンブルへの優先度が、他の生活活動や日常行動よりも優先されている
・生活に悪影響が出ているのに、ギャンブルを止められず金額もエスカレートしてくる
2・ギャンブル行動が、長期間にわたって持続されている
3・ギャンブル行動が、個人・家族の社会生活、または学業・職業、その他の重要な部分において
障害を引き起こしている
日本には、以下の様な買ったり賭けたりする事を、国が認めているギャンブルが有ります。
・公営ギャンブル
・競輪
・競馬
・競艇
・オートレース
・公営宝くじ
・ジャンボ宝くじ(地方宝くじ含む)
・スクラッチくじ
・サッカーくじ(BIG・toto)
・パチンコやスロット
しかし、買う(賭ける)金額が徐々に増えていったりと、金銭的な問題を抱えるようになれば、ギャンブル依存症と見なされます。
参考:(東洋経済オンライン)「地位も名誉も失っても」ギャンブル依存症の怖さ
依存症になってしまう原因は?
では、何故ギャンブル依存症になってしまうのでしょうか?
それは、脳の機能がギャンブルに乗っ取られてしまうからです。
ギャンブルをして見ると、ビギナーズラックなどで、何回か当たる事があります。
その時に、脳の中でドーパミンという神経伝達物質が多量に分泌されます。
これが、脳の大脳辺縁系という部位にある「報酬系(別名:快感回路)」と呼ばれる神経系を興奮させ「快感」を抱く様になります。
これが繰り返される事によって、報酬系がどんどん過敏な状態になり、脳が常にギャンブルを求めて「指令」を出すようになってしまいます。
このプロセスは、アルコール依存症や薬物依存症でも同じように起きます。
高校生がはまる「オンライン・カジノ」
各論①で書いた様なギャンブルや宝くじは、日本では法律によって18歳以下は買えません。
しかし、最近はスマートフォンの爆発的な普及で、日本では違法な海外の「オンライン・カジノ」で遊ぶ高校生もいるそうです。
「ギャンブル依存症問題を考える会」代表の田中紀子氏によりますと
「コロナ禍以降、スポーツベットを含むオンラインカジノの利用者が増えています。
当会でも、2019年は8件だったオンラインカジノの相談が、2023年には97件と増加していまして、中には高校生の相談もあります。
これは、スマートフォンを持っていれば簡単にアクセスできる様になってしまった事が大きいです。
それ以前は、ギャンブル依存症と言えばパチンコなどがメインでしたが、今の若い世代はネットを使ってのギャンブル依存症がほとんどです。」
と言います。
更に田中氏は
「オンライン・カジノは依存症になるスピードが速く、重症化しやすい傾向にあります。」
と警鐘を鳴らしています。
「麻雀やパチンコなどとは違って、オンラインカジノやスポーツベットは24時間365日アクセス出来てしまうので、いつでも出来てしまいます。
また、いくらでも賭けられますので、あっという間に使う金額が大きくなります。
親御さんが気づいた時には600万円入っていた銀行口座の残高が無くなっており、慌てて相談に来たケースもありました。
しかし地方などは、世間体を気にして家族の中で問題を抱え込む傾向がありますので、事態はさらに深刻だと思います。」
との事です。
同会が研究者と行った調査では、ほどほどにギャンブルを楽しめる人のギャンブル開始年齢は
平均30.6歳であるのに対して、依存症者は18.1歳という結果が得られたそうです。
参考:(東洋経済education×ICT)依存症への進行が速い「オンラインギャンブル」、高校生にも広がる危険な実態
ギャンブル依存になった時の相談窓口
さて、では家族の誰かが「ギャンブル依存症」になってしまったら、どこに相談すれば良いでしょうか?
ご紹介する「特定非営利活動法人ASK(アスク)」は、元々は任意団体として17年間活動してきた「アルコール問題全国市民協会(ASK)」を基盤としていまして、2000年12月にあらゆる依存症に対応できる様、法人になりました。
ですので、単なる相談先一覧を紹介するだけではなく啓蒙活動や調査活動も行っています。
今回は「ギャンブル依存症」で記事を書きましたので、そのページのアドレスを貼っていますが、左横の各種依存症(アルコール・薬物・ゲーム「ネット」等)の名前にカーソルを合わせれば、それぞれの依存症の意味や相談先一覧が見られます。
参考:(特定非営利活動法人ASK(アスク))ギャンブル依存症 相談先一覧
終わりに
私は最初、各論①に書いている公営宝くじの中の「ジャンボ宝くじ」を10枚単位で買っていました。
しかし、連番買いでもバラ買いでも、確実に1本は当たる末等以外は中々当たらなかったです。
その後、職場の同僚から「新しく出た、スポーツ振興宝くじ(通称:サッカーくじ)でもしてみませんか?」と言われ、サッカー好きな私は試しに買ってみました。
しかし、こちらも中々当たらない。
「買いだして5年経つけど、中々当たらないし、そろそろ止めるか?」と思った時に、なんと2等が当たってしまったのです。
※ ジャンボ宝くじでは、2等は1000万円ですが、サッカーくじでは160万円~200万円ほどです。
サッカーくじの当選金は、その開催回の売上金の4割が充てられいまして、当選金は売上と当
選口数によって金額が変わります。
残りの6割の売上金は、くじの名称通り「スポーツ振興」の為に使われます。
もう10年以上も前の話ですから、当時はパッと使ってしまいましたが、今になって無駄なものに使った事を後悔しています。
現在は、そんなに稼ぎが有りませんから、毎月のお給料から必要経費を書き出して残った余裕部分で、細々と買っていまして、試合を見ながら「1等当たれ!」と楽しんでいます。
参考:水原一平通訳の「ギャンブル依存症」とはどのような病気なのか
「ギャンブル依存症」については、仲間のライターさんも書いていますので、御一読ください。
借金してでもギャンブルに。それ、もしかしたら、ギャンブル依存症かも?~ギャンブル依存症の治療法とは~
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記事を読ませていただきました。ギャンブル依存症になったらぬけだすことの難しさもあることを知りました。いろいろな誘惑が依存症に金額に関わらず、怖いものであることに気づかされました。これからも記事を楽しみにしています。
いつもコメントありがとうございます。
ギャンブルに限らず「依存症」は、怖いですよね。
記事にも書いている様に、私はお給料からその月に使える額を計算して「サッカーくじ」を買っています。
ただ、依存症は中々治すのが難しいそうです。
精神科のお医者さんも「今回の水原容疑者も、刑を終えて出所してしばらくしたら、またギャンブルやり出すだろうね」と言ってますから。