成果主義なのに、長時間労働?

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こんにちは、金次郎です。

 私がうつ病・パニック障害に罹ったのは、新卒で入社したコンピューター・ソフトを開発する会社で、過労死してもおかしくないと言われる月80時間を超える残業を続けた結果でして、案の定入社4年目に過労で倒れてしまい、入院3ヶ月&自宅療養4か月の合計7ヶ月も会社を休職してしまいました。
 当時のソフトウェア開発の会社は、どこも同じ様な感じで、働き過ぎで病気になる人が大勢いました。
 私は会社に復職するに当たって、配置転換を願い出て新しく出来た新入社員教育やお客様向けのセミナーを開催する教育部門を希望し、以後は新入社員教育や中堅社員研修等のカリキュラム作成やセミナーの講師手配などの仕事をしていました。
 新しい部署で、私の体調を気遣いながら仕事を割り振ってくれる優しい先輩と楽しく仕事をしていましたが、当時日本企業でも導入が流行りだしていた「成果主義」と言う新しい人事評価制度が、ついに我が社でも導入されました。
 「成果主義」では、自分で仕事の目標を決めて、その目標に対して何%達成出来たかを上司と面談した上で評価が決まります。
 目標を達成できればOKですので、出退勤時のタイムカード打刻も無くなりました。
 ですから、キチンと上司や自分が勤怠管理をできないと、結局は長時間労働になってしまいます。
 今回、その成果主義と言う人事評価制度について語って見たいと思います。

そも「成果主義」とは何ぞや?

 今までの「年齢」「勤続年数」によって「昇給」「昇進」を行っていた年功序列制度に代わって、仕事の成果(結果)によって給料を上げましょう(結果によっては給料が下がる場合もあり)とか、上の役職に昇進させましょうと言う新しい人事評価制度です。
 欧米では、古くから取り入れられていた人事評価制度ですが、日本では「バブル崩壊」後の不況時に各企業で注目され始めました。
 別名「能力主義」などと言われる場合もあります。
 日本では1993年(平成5年)に電機メーカー大手の富士通が一番最初に「成果主義」を導入しました。
 「成果主義」では、勤務時間で拘束しない「裁量労働制」と、社員に仕事の目標を決めさせる「目標管理制度」、そして「業績連動賞与(ボーナス)」もしくは「年俸制」3点セットで導入する場合が多いです。      

なぜ不況時に「成果主義」が注目されたのか?

 それは年功序列制度ですと、勤務年数に応じてお給料を昇給させて行きますので、仕事を真面目にしていない社員でも勤務年数が長いと言うだけでお給料が上がって行きました。
 しかし「成果主義」ならば「この社員は真面目に仕事をしていないから、指示した作業の半分も出来ていないので、低い評価をつけて昇給させない様にしよう」と言う事ができます。
 つまり、日本で「成果主義」が導入されたのは、勤務年数によって必ず上がる給料を「成果を出した・出さない」で評価する事により、給与原資の総枠を削るのが目的でした。
 正しい「成果主義」では、そう言う感じで「結果を出した・出さない」で評価しなければいけないのです。
 ただ、私のいた会社でも、毎期(上期・下期)の始めに成果目標を立てますが、年数が経つにつれて社員は達成し易い安易な目標を立てたり、それを評価する上司が、自分のお気に入りの部下には高い評価を与える一方で、気に入らない部下がいくら結果を出しても低い評価しか付けなかったりと不平等な人事評価を行う事が日常的に行われる様になりました。
 この人事制度を取り入れている他社でも同じ様な感じだったのでしょう。
 「成果主義」と言う人事評価制度を廃止した企業もありますが、現在も日本企業の8割ほどは「成果主義」を導入しており、継続している企業も制度内容を大きく修正して運用しています。
 例えば、日産自動車は社長が今話題のカルロス・ゴーンになった1999年(平成11年)に「成果主義」を導入しますが、不透明な評価システムに社員の不満が高まり2008年(平成20年)に廃止しました。
 三井物産やゲーム会社のナムコ、日本マクドナルドなどは続けていますが、制度内容を大幅に修正しています。

終わりに

 私が15年勤めていたソフトウェア開発会社でも、「成果主義」を取り入れているのに、相も変わらず長時間労働が続き、またしても体調を崩した時は、もう会社に居続ける気持ちも無くなりましたので、2年間の休職期間を使い切り「休職期間満了解雇」で辞めました。
 私が働いていた会社の本社ビルは地方の県庁所在地に有ったのですが、その地方では当時深夜までビルの照明が点いている会社など皆無でしたので、ビル付近の住民から「あの会社は、こんな夜遅くまで何をやっている会社なんだ?」などと言う噂が立つ様になり、社命で「夜は窓のブラインドを下ろし、照明の光が漏れないように」などと言う通達まで出されました。
 また「成果主義」ですから、効率良く仕事をして自分の仕事を終わらせても、残業している他の社員の作業意欲を削がない様にと「早く自分の仕事が終わっても〇時までは社内に居る様に」などと言う変な通達も出ました。
 その為、その時間まで社員通用口は施錠が解けないので、私は「自分の仕事は終わったけど〇時までは帰れないから」と、食堂にあるテレビを見たりして退社できる時間まで暇を潰していたりしました。
 ただ個人的には、仕事でパソコンの使い方を覚えたので、自宅のパソコンで大好きな歴史物のシミュレーションゲームをしていたりしました。
 利用者としては「早く新作をプレイしたい!」と言う気持ちが強くありましたが、実際自分がソフト開発会社に勤務してみて「ソフトウェアを作るって、こんなに大変なんだ」と実感した次第です。

参考

・成果主義(せいかしゅぎ)とは(コトバンク)https://kotobank.jp/word/%E6%88%90%E6%9E%9C%E4%B8%BB%E7%BE%A9-5088

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