最近、インターネットで見かける『境界知能』とは?〜レッテル貼りに使うための言葉ではない〜

境界知能

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こんにちは、どうも、ゆたです。

ここ半年ぐらいインターネットで急激に増えているアンチコメントがあります。

それが「境界知能」という言葉です。

「成人超えてコンビニアルバイトの人は境界知能だろ」「コメントの意味もわからないなんて、もしかして境界知能?」「中卒はもれなく境界知能」

こんな使われ方をしています。

私はこういったレッテル貼りに対してあまり、深く考えることはありませんでしたが、境界知能を調べていく中で、このようなレッテル貼りが如何に良くないことなのかを学びました。

それも含め、今回は境界知能について記事にまとめていこうかなと思います。

境界知能とは。

境界知能

画像引用元:日本人の7人に1人…境界知能の苦悩「頑張らない」「努力できない」は誤解だと発信する当事者の思い

上記の画像を見ていだければ、ある程度、境界知能が何なのかは予想できるかも知れませんが、改めて、説明します。

境界知能は、IQ(知能指数)が知的障がいと平均の狭間に当たる知能のことです。

正確に言いますと、IQ70〜85の間の人を指します。

全国でおよそ1700万人ほどいると言われ、人口の約14%はこれに当たるといわれています。

これは7人に1人ぐらいの割合です。

IQが低いと感覚的には「頭が悪い」と思う人がいますが、それとは異なります。

日々の生活の中で境界知能だから起こりうる問題についていくつかまとめてみました。

境界知能だから起こりうる問題の例

・暗黙の了解がわからない 。
・マナーが身につかない。
・頑張っていても「サボっている」と思われる。
・的外れな言動をしてしまう。
・人との会話のスピードについていけない。
・イメージができていても言語化できない。
・コミュニケーションが上手く取れない。

このような特徴があります。

他にも色々な悩みがあります。

もちろん、これに当てはまらない場合もありますので、全てではないですが、私の調べた限りでは、境界知能の多くの方はコミュニケーションで悩みを抱えているようです。

この話を聞いて「自分も境界知能かも?」と思ったら一度検査をしてみるといいかも知れません。

病院などで受けられる検査として知能検査(WAIS-IV)というものがあります。

2時間ほどのテストで、10個の基本検査をすることで5つの結果を算出し、IQを調べます。
ただ、これだけでは全ては分からないので、その後に心理士などの専門医による問診を受けることも大事です。

境界知能は発達障害と一緒くたに考えられますが、全く別物です。

ただ、別ではありますが、併用する場合があります。

なので、私生活で違和感を覚えているのであれば、一度病院に行かれることを強くおすすめします。

その生きづらさは、あなたのせいではないのかも知れませんよ。

境界知能=低学歴 そういったレッテル貼りの危険性

境界知能、という言葉自体は有名です。

なぜなら、インターネット上で低学歴=境界知能というレッテル貼りが横行しているからです。

多少、知識があれば、そんなことはないってわかるのですが、若い世代や知識があまりない方にとっては「そうなんだ」と納得してしまう可能性があります。

では、なぜ、レッテル貼りが良くないのか、それは支援を求めている人に支援が行き届かなくなるからです。

「境界知能」という言葉は『支援を受けれずに困っている人への支援を考えるためのカテゴリー』です。

この境界知能という言葉がそもそも、支援することを大前提に作られた言葉なのです。

ただ、それを知った悪い人たちは新しい言葉だけに食いつき「IQが低いやつのことを境界知能っていうんだ!」とインターネット上で使い始め、広がってしまいました。

その結果、境界知能=低学歴というレッテルが貼られ、自分がもしかしたら境界知能かも、と思っても、抵抗感が生じ、検査・支援の検討が困難になります。

支援を前提に作った境界知能という言葉が支援を必要としている人の腰を重くしているこの状況はなんとも嘆かわしいです。

前半で話しましたが、レッテル貼りについて、私はそこまで問題視していませんでした。

流行り廃りはいつの時代もあったし、間違った使い方で広まることもあるだろう、なんて人ごとのように考えていました。

ですが、レッテル貼りがここまで分かりやすく被害を生む、少しの悪ふざけが多くの人を傷つけることを改めて知りました。

私自身、インターネット上で間違った意味での使い方はしないように心掛けますね。

もし、この記事を読んでいる方の中に思い当たる節がある人がいれば、よければ私と一緒に気をつけていきませんか?

引用元動画:【境界知能】なぜネットで先鋭化?攻撃するための言葉に?はざまの生きづらさとは?支援の枠組みの外?当事者と考える|アベプラ

終わりに。

境界知能だからといって、全く会話ができないとか、迷惑な行動ばかりする、といったことは決してありません。

何なら、仮に境界知能でも今の生活で困っていないのであれば、全く問題ないと思います。

ただ、生活を送る中で生きづらく、生活しづらい人たちがいるのもまた、事実です。

支援を必要としている人たちにしっかりと支援が行き届くように、我々は境界知能という言葉をしっかり理解し、正しい使い方をしていくことが救われる人が一人でも増えることに繋がる行動だと私は思います。

私としても折角の人生、生きづらさを感じたままでは勿体無いなと思ってますし、私は今まで多くの支援を受けて、今は楽しく生活しています。

どうか、皆さんの温かい対応、そして適切な理解が広まることを願い、今回の記事はここまでとします。

以上、相手はゆたでした。

また、次回の記事でお会いしましょう。

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