出社を求める会社とテレワークを続けたい社員 ーどうなる今後の働き方ー

この記事は約 5 分で読むことができます。

こんにちは、金次郎です。

 世界中で猛威をふるった新型肺炎。
 日本でも第8波まで流行が続きましたが、ようやく収まりが見えて来て2023年5月8日からは、感染症分類も5類に引き下げられました。
 これにより、緊急避難的に行われていたテレワーク(在宅勤務)から、それまでの通勤勤務へと戻す会社も徐々に増えて来ています。
 しかし、テレワークでも十分仕事がこなせると分かった従業員からは、「テレワークを続けよう」と言う声が上がっています

テレワークの実際は?

 テレワーク(在宅勤務)と言う勤務形態は、1970年代まで遡ります。
 ただし、当時のアメリカでもネットワーク回線と言うのが普及していなかったので、あまりテレワークと言う働き方は広まりませんでした。

 日本では1990年前後のバブル経済の時代に「サテライトオフィス」と言う働き方の動きがあり、これが日本のテレワークの始まりと言われていますが、その後の「バブル経済崩壊」の影響によりサテライトオフィスはすべて閉鎖されてしまいました。
 その後、日本政府が「テレワーク人口倍増アクションプラン」を打ち出し、2010年(平成22年)までにテレワーカーを増やす目標を掲げます。
 これにより、一時的に導入する企業が増えましたが、テレワーカーが大幅に増える様なことはなく導入率は伸び悩んでいました。

 しかし、皆さんご存知のとおり新型肺炎の流行により、インターネット回線が整っている現代では、急激にテレワークを実施する企業が増えました。

参考:(ヒューマンリソシアテレワークの推移をデータ別に解説!実施率低下も従業員の継続意向は高め

通勤再開の要請に反対する従業員

 新型肺炎の流行が収まったと言う事で、アメリカの大企業でも会社事務所へ出勤して勤務する事に戻す動きが出ています。

 有名な会社を挙げると以下のような感じです。

   ・ゴールドマン・サックス   (週5日出社)
  ・Amazon          (週3日出社)
  ・Google          (週3日出社)
  ・Zoomコミュニケーションズ (週2日出社)

 特に、1番下のZoomコミュニケーションズと言う会社は、私たちも新型肺炎によるテレワーク(在宅勤務)になって、朝礼や終礼をはじめ、会社との連絡をする為に使い始めたコミュニケーションツール「Zoom」を制作&提供している会社です。

 今回の世界にまたがるテレワーク隆盛で一躍売上げを伸ばした会社なのですが、週2日とは言え会社事務所への通勤を社員に求めています。

 このアメリカ企業各社の動きについて株式会社SchooのCCOの滝川麻衣子氏は
「日本とは雇用市場の特性の違いがある」
と前置きした上で
「アメリカの会社は『会社の方針に従いたくなければ、辞めてもらって結構ですよ』という風潮がある」と指摘しています。

参考:(abema times“出社回帰”に48.7%が「反対」コロナ明けても…出勤はコスト?「多様な働き方を認めないといい人材は採れない」

日本では転職活動を始めちゃう人も

 日本の会社員は、会社事務所への通勤再開に対してどの様に考えているでしょうか?
 XTalent株式会社が、全国の20代〜50代男女 1085人に調査を行ったところ

・事務所への通勤再開に対して
 ・反対        48.7%
 ・一部賛成      37.9%
 ・どちらともいえない 12.2%
 ・賛成          1.3%

 と、半数近くの人が通勤再開に反対という回答でした。

 更に
・「テレワークが縮小もしくは廃止された」ことを理由に、「転職を考えた or 実際に転職を
  した」ことがあるか?
 という問いに対する回答です。

 「ある」と答えた人は、407人中198人と、やはりこれも半数近くの人が考え実際に転職した
 人もいる様です。

その方達に「会社選びで重要視する事」を聞いて見た結果が以下の順位です。
 1位・テレワーク可
 2位・柔軟な勤務時間(フレックスタイム制・時短勤務・時差出勤)
 3位・子育てに理解が有る(育児休業制度や子供の急な変調に対応)
 4位・仕事へのやりがい
 5位・自分の知識や経験が活かせる

という順位になりまして、
  7位・年収や公平な評価制度
  9位・残業時間や職場環境の透明性
 11位・福利厚生(研修制度・退職金)
 お給料や残業時間の過多、福利厚生よりもテレワーク出来る会社を希望している事が分かります。

参考:(PR TIMES)子育て中の30〜40代マネジメント層の5割が“出社回帰”で転職検討。77%が出社とリモートワークの「ハイブリッド型」を希望している

終わりに 

 私が今勤務している事業所でも、1回目の緊急事態宣言からテレワークに変わりました。
 コロナの波が収まると、週に1〜2回の通勤勤務が有りましたが、波が来るたびにオール在宅に戻りました。
 しかし、今年のゴールデンウィーク後に感染症分類が引き下げられてからは、徐々に事業所への通勤日も増えて来ており、遂に9月からはテレワークの日よりも事業所通勤の日の方が多くなります。
 それで、毎月作っている「月の経費予定表」も交通費や昼食代など見直して見ると、自由に使えるお金がかなり減ってしまいました。
 まあ、コロナ以前に戻ったと考える様にすれば良いのでしょうが「この3年間自由に使い過ぎたかな」なんて思っています。

 テレワーク中は、運動不足にならない様にと行っていた朝の散歩も、行かなくても良くなりますが、逆に電車通勤が増えるので、これはこれでまた大変です。
 なので、テレワークをしている人達が、テレワーク可能な会社に転職する気持ちは十分理解できます。 

HOME

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です