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こんにちは、改めましてM. Jです。
今回は、若い頃からの膝のメンテナンスついての記事を書いていこうと思います。
膝のメンテナンスとは、主に変形膝関節症による運動機能低下の予防のことです。
変形性膝関節症は、高齢者に多い整形外科分野の病気です。
この病気になると、移動範囲が制限されて、場合によっては日常生活動作に支障を来たすようになり、生活の質(QOL)は下がってしまいます。
「一部の高齢者のことだろう、自分には関係のないことだ」と思う方が多いと思います。
それは、大きな誤解です。そのような「安易な考え方」をすることがどんなに危険なことかをお知らせするために、今回の記事を書いていこうと思います。
また、この記事は特に若い女性の方にご覧になっていただきたいのです。その理由は、記事の中に詳しく書いてあります。
人ごとと思わず、ぜひご覧いただきますようお願いいたします。
ここからは変形性膝関節症について、以下の項目に沿って記事にしていきたいと思います。
- 変形性膝関節症とは(定義)
- 変形性膝関節症になりやすい方
- 膝の痛みを放置すると・・・
- 変形性膝関節症の治療
- 変形性膝関節症の予防:その①
- 変形性膝関節症の予防:その②
- 若い頃どのようにすべきか
変形性膝関節症とは(定義)
「変形性膝関節症」とはどのような病気でしょうか?
「変形性膝関節症」は、以下のような病気です。
◆関節軟骨が加齢に伴いすり減っていくことにより、関節内に炎症が起きたり、関節が変形したりして、痛みや腫れを生じる。
◆主な症状は、膝の痛み・腫れ。関節に水(関節液)が貯まることもある。
◆ロコモティブシンドローム(運動器症候群)の原因となる病気の1つ。
- 初期:立ち上がりや歩き始めに痛みがあるが、休めば痛みが取れることがほとんど。
- 中期:正座、しゃがみ込み、階段の昇降などが困難になる。膝の動きが制限される。
- 末期:膝関節の変形が進行し、膝が曲がらない、伸びない状態が進んで、歩行困難となる。日常生活動作に支障を来たす。
病気の初期は、立ち上がりや歩き始めだけ痛むので、「歳だから」と放置してしまうかもしれません。ただ、放置すると症状が進み、日常生活に支障を来たすので「厄介」です。
変形性膝関節症になりやすい方
「変形性膝関節症」は、以下のような方がなりやすいです。
◆40歳代以降
◆筋肉の衰えた人
◆肥満(ただし、痩せている人もかかる場合があります)
◆男:女=1:4で女性に多い
◆膝への負担が大きい生活や仕事
- 農業→しゃがむことが多い
- 運送業や建設業→重いものを抱えることが多い
- 調理師や理容師→立ちっぱなし
◆下肢の変形(O脚、X脚など)
◆遺伝
40歳以降からは、気をつけて生活していきたいと思います。少しでも「膝関節」のことについて「関心」をもつことが重要だと感じています。
ただ、若い頃は「変形性膝関節症」のことには「無関心」かもしれません。
意外と「放置」していることも多いです。
しかし、痛みがひどくなってからでは「遅い」と思います!
特に「変形性膝関節症」の末期になると日常生活に支障を来たすので、早めに対応したいと思います!
膝の痛みを「放置」するとどのような「危険性」があるか、考えてみましょう。
膝の痛みを放置すると・・・
「変形膝関節症」を放置するとどのようになるのでしょうか?
「変形性膝関節症」は、変形がかなり進んでいても痛みを自覚しない方もいれば、強度の痛みがあっても関節変形が認められない方もいます。放置する方もいる大きな要因になっているようです。
◎発見や治療が遅れれば、遅れるほど「重症化」し、治療方法も「複雑化」してしまいます!
◎移動の制限だけではなく「日常生活にも大きな支障」を来たしてしまいます!
◎早期発見、早期治療がものすごく重要です!
「変形性膝関節症」は、痛みや運動制限がかなりひどくなってから対応する人が多いようです。
何とか、早期発見して治療できると「QOL(生活の質)」も低下しないと思います!
移動範囲が狭くなる前に手を打っておきたいものです!
次の項では、変形性膝関節症の主な治療の「手術」について触れていきます。
変形性膝関節症の治療
「変形性膝関節症」の治療について触れていきましょう。
この項では、主に手術について触れていきましょう。
◇関節鏡視下手術
- 関節用の内視鏡を内部に入れて膝をクリーニングする手術。
- 身体への負担は軽いが、変形性膝関節症が軽い症状の方のみ適応となる。
◇骨切り術
- 坐骨や大腿骨の角度を矯正する手術。
- 自分の膝関節や靭帯を残せるので、身体を使った仕事やスポーツなどができる。
◇人工関節置換術
- 損傷した骨と軟骨を人工の関節に置き換える手術。
- 削り取った骨にはさびにくい金属を、削り取った軟骨には超高分子ポリエチレンを使用する。
- 変形性膝関節症が進行した方に適応する。
- 1ヶ月の入院とリハビリが必要。
◎手術の後、血栓症・肺炎・感染症の「危険性」がある。
この「変形性膝関節症」の手術、状態が改善する人もいれば、状態が改善しない人もいます。
手術での状態改善が難しいのも、変形性膝関節症の「厄介なところ」です。
さまざまな合併症で、身体の状態が悪くなることもあります。また、手術後、リハビリなどの「運動」は欠かせなくなります。
出来れば手術しなくてもいいように「予防」が出来ればと思います。さて、膝の痛みを「予防」する方法について、考えていきましょう。
変形性膝関節症の予防:その①
「変形性膝関節症」は、改めて怖いと思いました。
移動範囲が制限されて、日常生活に支障を来たさないように予防する為には、どのようにすればよいのでしょうか?
「変形性膝関節症」の予防方法としては、次のようなことが重要です。
①日頃から膝に負担がかからない動作を行う。
◆立つ、歩くなどの動作を「正しい姿勢」で行うこと。
◆O脚の人は、意識的につま先を外側に向けて、「逆ハの字」になるようにする。→左右の親指に重心がかかるようにする。
◆X脚の人は、両足を平行にそろえるようにして、左右の小指に重心をかけるようにする。
②次のような動作は、出来るだけ避ける。
◆階段の昇降
◆床に座る
◆しゃがむ
◆方向転換をする
③②の動作をどうしても避けられない場合は、方法を工夫する。
◆階段の昇降
◇手すりにつかまり、膝に負担がかからないよう階段を昇り降りする。
◇重心を身体の少し前に置くようにする。
◇階段では、片足を踏み出したら、もう一方の足を同じ段でそろえるようにして、昇り降りする。
◆床に座る
◇正座をするときは、正座用椅子を使用する。
◇痛むほうの膝を立て膝にする。
◇座る時や立ち上がる時は、テーブルを使い、腕の力を使うようにする。
◇支えになるものがない場合は、周囲の人の肩を借りる。
◆方向転換する
◇一度に大きな角度で方向転換しない。
◇足を小刻みに移動させながら、細かく方向転換する。
◇かかとを少し床から離し、足の親指に重心をかけながら方向転換する。
④足底板を活用する
⑤膝に負担がかかりにくい生活様式を心がける
◆洋式の生活スタイルに変える。
→椅子やベッドを積極的に使用する(床に座る、布団で寝る、和式トイレを使うなどの動作は膝への負担が大きい)
⑥適正体重を保つ
◆バランスの取れた食事と適度な運動をする。
⑦膝を冷やさない→膝が冷えると、血流が低下して痛みを感じやすくなる
◆次のようなことに注意する。
◇膝を露出しない格好をする
◇膝掛けを持ち歩く
◇保温効果のあるサポーターを使用する
◇入浴する
◎膝に急な痛みがある場合、腫れや熱をもった場合は冷やすこと。
⑧靴選び
◆ハイヒールの使用は、出来るだけ避ける。
◇ヒールが5〜6センチ以上になると足のアーチが低下し、膝関節に負担がかかる。
◇どうしても履かないといけない場合、3センチ以下にする。
⑨杖の使用
◆膝関節にかかる負荷を減らすために杖の使用を検討する。→杖の高さが適切であるかが重要
日頃「膝に良い生活」を出来るように工夫していきたいと思います。
特に、上記①正しい姿勢や③動作の工夫は、積極的に取り入れて「膝に良い生活」を実践していこうと思います。
そのうえで、上記⑤の洋式の生活や⑦の膝を冷やさないことに気をつけていきたいと思います。
特に必要でない限り、膝にかなりの体重がかかる「正座」をすることは避けようと思います。
また、床に座るときは、膝に負担をかけないように、しゃがまずに椅子や低めの台を用意しようと思います。
次に、関節にやさしい生活とはどのような生活でしょうか?
変形性膝関節症の予防:その②
「変形性膝関節症」にならないように予防することはかなり重要です。
「関節にやさしい生活」という視点で、考えていきましょう。
①家の中をより安全な場所にする
◆滑りやすい小さな敷物やじゅうたんは滑り止めかピンなどで固定する。
◆電気コードなどは、固定する、壁にはわせるなどの工夫をする。
◆廊下、階段、浴室、トイレなどに手すりをつける。
◆浴室には滑り止めマットを設置する。
◆つまずきやすい段差はなくす。
◆段差はわかりやすいようにする。
②膝関節の負担を減らす
◆トイレは洋式にする。
◆布団からベッドにする。
◆和室に椅子を置く。
③家事
◆掃除は、枝の長い掃除機やモップを使用する。
◆買い物は、買い物用カートを使用する。
◆直接、重い物を持たないようにする。
◆台所に椅子を置く。椅子に座って作業できる動作を増やす。
このことは、膝関節に限らず、とても重要なことです!
「関節にやさしい生活」は、「転倒予防」にも大きく役立つので、寝たきりの方を増やさないためにも重要です!「生活空間を良くすること」や「補助用具の使用」などを前向きに考えていきたいと思います。
変形性膝関節症予防の生活は、若い頃から「積極的に」取り入れていきたいと思います。
若い頃どのようにすべきか
以上「若い頃からの膝のメンテナンスについて」でした。
膝のことについて若い頃から「意識すること」は、ものすごく重要だと思います。
日本の社会が老人の医療費のことを重く受けとめている中で、若い頃からの「膝の痛みの予防」について問題とならないのは、とてもおかしいことだと感じています。
運動だけでなく「膝に負担のかからない方法」や「関節にやさしい生活」という部分は、若い頃からの「意識づけ」がものすごく重要だと思います。
特に「正座」や「膝を曲げ切ったままのしゃがみ動作」を長く続けることは、膝にとって悪いことですので、若い頃から「意識」していこうと思います。
また、膝の痛みや関節の運動制限は「腰痛」の原因になりますので、膝のメンテナンスは重要なのです!
今後「若年者からの膝の痛みの予防・対策」についての研究がもっとなされることを期待しています。
記事をご覧いただき、どうもありがとうございました。
以下の文献を参考にしました。
膝の痛みを予防するための運動についてはこちらの文献に詳しく書いてあります。
少ないパターンですが、若くして膝の状態が悪くなった方の記事です。参考としてご覧ください。
関連記事:福岡ひざ関節症クリニックー20代でも変形性膝関節症になりますか
この記事と共に生活の質(QOL)を高めていくために、この記事をご覧いただけるとありがたいです。
関連記事:若い頃からの転倒予防の重要性について
今後について
興味があることや、今後書いていきたい記事のテーマとして、発達障がいを持つ私が「視野を広げること」について考えた、努力:一般就労に向けて、EQ(心の知能指数)を高める:一般就労に向けてがあります。
皆さんに役立つ情報を届けていければと考えています。
今後ともよろしくお願いします!
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