ネット検索で減少する「読書」想像力を働かせて心と知識を豊かに

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 みなさんあけましておめでとうございます。今年もAKARIをよろしくお願いします。

 突然ですがあなたは何か習慣にしている趣味はありますか? さまざまなものに溢れているいまだからこそ、時間を大切にして趣味に没頭したいと個人的に思います。そんな中インターネットの普及で、削がれた代表的なものが「読書」だといわれてます。

 確かに自分に換算すると読書をする時間は、圧倒的に減っていると思います。今でもたまに寝る前に本を読むのが好きで、小説やマンガを見ますがなんとなくスマホを見ちゃってる時間の方が多いと思います。

 今や知りたいことは何でも知れる時代に読書をするということは、一体なにをもたらしてくれるのかということを、掘り下げていきます。

1.インターネットの普及で読書のなにが変わった?

 まずは日本においてインターネットが普及したのが、いつぐらいなのでしょうか。グラフにまとめてみました。

(出展・日本におけるインターネットの歴史

 1996年Yahoo!JAPANのサービスが始まった年ですが、その時のインターネット普及率わずか3.3%でしたが、Amazon.co.jpがサービスを開始した2000年には37.1%と上昇しました。その3年後の2003年といえば光回線が家庭に引けるようになって64.3%という、約倍の数になって人口の過半数を越える普及率となりました。そこから10年間でYoutubeiPhoneLINEなどのサービスが始まり2013年には82.8%というわずか17年で、8割を越える普及率となりました。

読書の変化と減少

 今回2つのグラフに読書に関することをまとめてみました。読書量の変化と1ヵ月に読む本の数です。

(出展・文化庁 平成30年度国語に関する調査

 2008年といえばiPhoneが発売した年で、そのころのデータで既に6割の人が読書する機会が減っていると答えています。5年後との調査における増減は微々たるものですが、毎年増えているのは確かです。逆に増えていると答えた方は、わずか10%にも満たない数字で、毎年少しずつ減っています。

(出展・文化庁 平成30年度国語に関する調査

 このグラフからも読まないという比率が圧倒的ですがこれはある意味、固定層なのでそんなに数字が動いていないのも納得だと思います。2018年1,2冊と答えている方は2%減っているのが、気になりますがそこまでの変動はこちらのデータでもあまり見受けられませんね。

2.本を読まないとどうなる?

 子どもの頃よく「本を読みなさい」と両親や学校の先生から言われました。私は本を読むことへの抵抗はなく、むしろ好きでした。しかし本を読むことで何を得られているのか、というと具体的には分かりません。体を鍛えれば筋肉が付くように本を読むことで何を得ているのか、読む人間と読まない人間ではなにが違うのでしょうか。

実験でわかる読む人と読まない人の違い

 こちらの記事に非常に興味深い実験をしています。記事を見てもらうのがベストですが、簡単にまとめてみます。課題を6人の大学生に課すのですが、本を読む2人と全く読まない4人でどう論文が違うかというちょっとした実験です。

 課題は「英語の早期教育は必要か」という1,500字以内に意見をまとめなさいというもの。本を読まない4人はインターネットで検索して、見出しと概要だけで情報の取捨選択を行い、論文を作り上げます。なんと概要欄に載っている情報が必要なのか、というのを1秒で判断していました。学生たちは高い情報処理能力を身につけていたのです。

 しかし見つけた記事を読み込むことはせずに、一部コピーとペーストに少し手を加えて小論文を完成させました。際立ったのはテーマの多様さのみで、関連性も考察もない論文に教授の一文は「意見?」と大きく書かれています。

 一方、本を読む大学生は、まずネットで参考になりそうな文献を探して、図書室に足を運びます。お目当ての2冊を見つけるのですが、そこから偶然見つけた参考にできそうな本をさらに2冊ピックアップします。

 そこから英語の早期教育の主張に科学的根拠はあるのか、というテーマに絞って調べていると、ある記述を発見します。「大人になっても外国語の習得は可能」という研究結果でした。これが彼なりの視点ということになります。

 彼の論文は最後にこう綴ります。

「年齢を重ねたあとも言語習得は可能であるとする意見もある。早期教育に過度に重点を置いて、ほかの教科の授業時間を減らすようなことになっては本末転倒である」と意見を述べています。

 この課題を出した逸村裕教授はこう語っています。

「多くの情報を迅速に集める、それに関しては学生の技量というの明らかに上がっています。しかし集めすぎた情報に振り回されてしまって、結果的に自分の意見の理論的展開は弱くなり、『どこに君の意見があるのか』というのが見えなくなっている。

ググれば(検索すれば)すぐに手に入れるのでは、やはりだめで、それをどのように新たな話に展開していく、新たな知識を発見する、読書の効用とはそういうものがある」

まとめ・読書とは「体験」するということ

 逸村裕教授の言葉は読書がしたくなるまとめ方ですよね。個人の意見を持つことの大切さと、あくなき知識の探求は人間にとって一生のテーマだと私は思っています。意見や知識を取り入れる最大のツールが、読書だということが分かりました。

 子どものころよく読書感想文や作者の意図を読み取りなさいなどは、どんな意味があるのだろうかと考えていましたが、文字だけで情景を思い浮かべたり、その物語のなかで年月が何年も過ぎたりして、読書はさまざまな「体験」をさせてくれます。こんな手軽に数多の体験ができるものはありません。

 読書とは現代の流れと反発しているコンテンツかもしれません。多忙のなか隙間時間にどれぐらいのコンテンツを消費させるか、みたいな流れのなか読書は時間をある程度要するものです。ですが時間とはかけた分だけ自分自身に返ってくるもの、つまり読書とは「体験すること」というように考えれば、心や知識を豊かにしてくれるものだと私は感じました。

 電子書籍という場所をとらない形態に変わったりして、本も手軽に楽しめるようになってきた今だからこそ読書という、贅沢な時間をとってみてもよいのではないでしょうか。きっと新しい体験が待っていますよ。

参考・クローズアップ現代  未来デザイン読書会 東洋経済オンライン ばかにゅー.com ライフスタイルマガジン

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