ジェンダーレスの制服が広まっていく-今時の学生服-

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こんにちは、金次郎です。

 朝、自室の窓から登校する小学生たちを見ていると、ランドセルの色も昔に比べてカラフルになったなと思っています。
 私の時代は、男の子は黒・女の子は赤と決まっていましたが、今見ていると「真っ赤じゃなくてピンクのランドセルかぁ~」とピンク色は女の子のランドセルでは何となく理解できます。
 けど、紫や灰色などのランドセルを見て「う~む、これは?」と言う色のランドセルを背負っている小学生もいます。
 性別関係無く背負って良い色と言う事でしょうかね

「ジェンダーレス」って何?日本の現状は?

 ジェンダーとは、社会的・文化的につくられた役割やイメージを指す男性や女性と言う「性別」を意味しますが、それに「レス」が付くと言うのは、「男性だから」とか「女性はこうあるべき」などの固定観念を無くそうと言うものです。

例えば
・組織のトップは男性がするべき
・男の子は理科系、女の子は文科系に進むべき
・男性は仕事をして、女性は家事や子育て

 このような性別による役割分担は、過去の社会通念や慣習などから生まれたものです。
 ジェンダーレスは「男女間での区別をなくす考え方」の事です。

 同じ様な言葉で「ジェンダーフリー」と言う言葉が有りますが、これは社会や文化によって形成された「男性像」や「女性像」にとらわれないと言う考え方です。

 例を挙げて見ましょう。

・ジェンダーレス
 ・「男性は黒、女性は赤」等と決めつけず、好きな色を選べるようにする
 ・男性はズボン、女性はスカートみたいに、服を男女で分けない

・ジェンダーフリー
 ・役割分担を「男性は労働、女性は家事」と言う固定観念にとらわれず、話し合いで決める
 ・育児休暇を男女とも平等に取れるよう整備する

 ジェンダーレスの先進国は、ジェンダーギャップ指数」と言う指数で12年連続で1位を獲得しているアイスランドで、ジェンダーレスを実現する為の色々な施策を導入しています。


・同一賃金認証法
男女平等な育児休暇制度

 アイスランドに対して、日本のジェンダーギャップ指数は146ヶ国中116位と先進国の中で最低レベルです。これを部門別に見ると、日本の政治部門は139位経済部門は121位とかなり低い結果になっています。

 ジェンダーギャップ指数では無くても、日本は国会議員に占める女性の割合が14.3%と、こちらは191ヶ国中153位と女性議員が凄く少ない国です。

 更に、企業においても女性管理職の割合が13.3%と、

・アメリカ  (41.1%)
・スウェーデン(40.2%)
 など欧米諸国だけではなく

・フィリピン (50.5%)
・シンガポール(38.9%)
 と、アジア諸国とも比較しても、日本は女性の議員や管理職が物凄く少ない事から、この様な国際順位になってしまっていると考えられます。

参考:(MIRAI PORT)ジェンダーレスとは。データから見る各国の現状と身近な事例を紹介

LGBT理解促進法が出来た背景

 LGBT理解促進法の正式名称は「性的指向および性同一性に関する国民の理解増進に関する法律」です
 それぞれの性的指向の英語読みの頭文字を取っています。
 ・L:(レズビアン「女性同士の同性愛」)
 ・G:(ゲイ「男性同士の同性愛」)
 ・B:(バイセクシャル「両性愛」)
 ・T:(トランスジェンダー「性同一性障害」)

 目的はそれらの人への差別禁止では無く、LGBTに関する基礎知識を日本全国に広げる事です。
 性的なマイノリティ(少数派)への、理解は昔に比べると進んではいますが、今でも学校や企業などで、差別されたりする方がいます。
 その為に、このLGBT理解促進会では、学校や企業に講師を派遣して生徒や従業員への講演会を実施しています。

参考:(一般社団法人 LGBT理解促進会)LGBT理解増進法とは

「ジェンダーレス」は、学校の制服でも

 長野県の幼稚園では「女の子は制服をスカートにするか?ズボンにするか?また色も好きなのを自分で選んでね」と言う「ジェンダーレス制服」を取り入れました。
 長野県内の中学校や高校では、既に男女の差がない「ジェンダーレス制服」が広がっているそうです。
 上着のブレザーは男女差をなくし、スラックスを履くかスカートを履くかは、自由に選べるようにしています。

 幼稚園児の保護者からは、下記の様な意見が寄せられました。
「女の子はこれ、男の子はこれという指定が無く、選べる自由が増えて嬉しいです」
「最近は、ジェンダーレスの時代ですから、本人に好きな服を選ばせるのは良い事だと思います」
 このように、おおむね好評です。

参考:(長野放送幼稚園も「ジェンダーレス制服」に ズボン・スカート・色「自分で選んで」

終わりに 

 私が住んでいる自治体でも、4月から中学校の制服改定が行われ、女子はスカートもしくはスラックスを選べるようにしました。
 実際に通学途中の中学生を、テレワーク前の散歩時に見ましたが、余り違和感は無かったですね。
 ただ、学校と言う組織の中では、服装とは違いレズやゲイなどと言う性的嗜好は、まだまだ理解しがたい存在だと思います。
 それが元で、友達だけでなく先生からもいじめに遭う可能性があります。
 理解は進んでいるとは言うもののマイノリティ(少数派)と言うのは、いつの世も生きつらいと思います。

※こちらは、ライター仲間の「蒼生(あおい)」さんが書いた「LGBT」に関する記事です。

LGBTQ+ってそもそもなんだ?

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