パーソナルアシスタント~障がい者の自立を考える~

障がい者の自立

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はじめに

私は、精神手帳を持ち、障がい者年金を受給する「障がい者」ではありますが、実家を離れ一人暮らしをして、6年ほどたちます。

体調の波はありますが、一人で生活しながらほぼ毎日、A型事業所へ通所することができています。

障がい者の自立

障がいのある人は自立できないのか?

そんなことはありません。私もそうですが、障がいがあっても自立することは可能です。

国には、様々な自立を支援する制度があり、グループホームやヘルパーなど、今回お伝えしたい「パーソナルアシスタント」という取り組みもあります。

日本の人口の7.4%(936.6万人)に当たる障がいがあるとされる人のなかで、知的にハンディを負う人は108.2万人。障害者手帳を有する65歳未満の知的障がい者は96.2万人ですが、そのうち81%が親や兄弟・姉妹をはじめとした同居者、また14.9%がグループホームといった施設に住んでおり、1人暮らしをする人は、わずか3%にとどまっています(2016年 厚生労働省 生活のしづらさなどに関する調査)

引用:知的障がい者の一人暮らしをサポート。24時間体制の介助「パーソナルアシスタンス」とは?

 

パーソナルアシスタントとは?

パーソナルアシスタントとは?

北欧にはパーソナルアシスタンス制度と言う障害福祉サービスがあります。

障害者がヘルパー・スタッフを直接雇用する仕組みです。人事管理ができること、社会活動をしていること、重度な障害があることなど条件はありますが、重度な障害があっても自分で自分の暮らしを作ることができる制度です。

引用:障害者介護福祉事業所パーソナルアシスタント – 株式会社障碍社|どんな障害があっても自分らしい暮らしを応援します

北欧でうまれたパーソナルアシスタント制度

北欧デンマークで生まれたパーソナルアシスタント制度ですが、始まりは1970年代後半から80年代にかけてデンマークの地方都市オーフスで、筋ジストロフィー患者のクローさんが、すでにある施設や障害者組織の考え方に疑問を投げかけ、当事者の多様性と独自性を主張したことがきっかけで始まった制度です。

発祥地より、「オーフス制度」とも呼ばれています。

1987年にはデンマークの総合的な福祉法である「生活支援法」に組み込まれました。

それから、障害者が自立生活をおくるために、介助などの面で経済的な負担がある場合は、公的機関が経済面を保障することになり、たとえ重度の身体障害者でも、本人が直接、雇用や解雇するパーソナルアシスタントの介助支援によって、地域で自立生活を営むことができるようになりました

自立生活援助

日本では、介護ヘルパーや訪問介護など、自宅で介助をしてもらえる制度があります。

その中で、自立生活援助という制度があり、制度の内容は以下の通りになり、自立した生活を行うことを手助けしてもらえます。

自立生活援助は、「居宅において単身等で生活する障害者につき、定期的な巡回訪問又は随時通報を受けて行う訪問、相談対応等により、居宅における自立した日常生活を営む上での各般の問題を把握し、必要な情報の提供及び助言並びに相談、関係機関との連絡調整等の自立した日常生活を営むために必要 な援助を行う。」 と規定されています。

 

障がい者の自立

引用:障害福祉サービスの内容/厚生労働省 (mhlw.go.jp)

 

おすすめ映画「こんな夜更けにバナナかよ」

重度の障がい者の主人公が、24時間体制の介助を受けながら、自由に自分らしく生きようとする映画です。

これもパーソナルアシスタントと呼ばれる例だと思います。

あらすじ

筋ジストロフィーにかかりながらも自らの夢や欲に素直に生き、皆に愛され続けた実在の人物・鹿野靖明さんと、彼を支えながらともに生きたボランティアの人々や家族の姿を描いた人間ドラマ。

大宅壮一ノンフィクション賞と講談社ノンフィクション賞をダブル受賞した書籍を原作に、「ブタがいた教室」の前田哲監督がメガホンをとり、大泉洋が主演を務めた。

北海道の医学生・田中はボランティアとして、身体が不自由な鹿野と知り合う。

筋肉が徐々に衰える難病・筋ジストロフィーを12歳の時に発症した鹿野は、いつも王様のようなワガママぶりで周囲を振り回してばかりいたが、どこか憎めない愛される存在だった。

ある日、新人ボランティアの美咲に恋心を抱いた鹿野は、ラブレターの代筆を田中に依頼する。しかし、実は美咲は田中と付き合っていて……。

引用:こんな夜更けにバナナかよ 愛しき実話 : 作品情報 – 映画.com

 

最後に

知的障がい者の一人暮らしをサポート。24時間体制の介助「パーソナルアシスタンス」とは?という記事を読んで、たとえ重度の知的障害や発達障害があっても一人暮らしができると教えられました。

記事の中の、岡部さんは18歳の頃から一人暮らしをはじめて、24時間体制で介助者から介助を受けています。

しかし、その生活は決して規則などで制限されたものではなく、岡部さんを中心とし、介助者がチームとなり、どうすれば岡部さんの自立をサポートできるか考えています。

このような取り組みが拡がれば、どんな人でも自立をし、自分らしく生きられるのだと思いました。

 

参考サイト

知的障がい者の一人暮らしをサポート。24時間体制の介助「パーソナルアシスタンス」とは?

障害者介護福祉事業所パーソナルアシスタント – 株式会社障碍社|どんな障害があっても自分らしい暮らしを応援します

障害福祉サービスの内容/厚生労働省 (mhlw.go.jp)



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ABOUTこの記事をかいた人

TANOSHIKAライター。うつ病、AC(アダルトチルドレン)、機能不全家族育ち。現代詩を勉強中です。セクシャルマイノリティ当事者。読みやすい、わかりやすいをモットーに様々な記事を書いていきます。