「難聴」の私が、出来る仕事って何だろう?

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こんにちは、金次郎です。

 ・2017年(平成29年)9月14日
 この日は、私に「身体障害者手帳」が交付された日です。
 かかりつけの耳鼻科で、毎年聴力検査をしていましたが、ついに先生から「今の聴力だと、障害者手帳が申請できるレベルまで落ちてしまいましたね、診断書を書きますから申請して見て下さい」と言われ、言われた通りに診断書を添付して申請書を送ると、ほどなく障害者手帳が送られて来ました。
 手帳が来たと同時に、相談支援事業所より職員さんが自宅に来て、障害者手帳所持のメリットデメリット等の説明を受けました。
 その時に、今働いているA型事業所の存在を初めて知りました。

「難聴」になってしまった経緯

 私は生まれた時からの障害者ではありません。
 この話は、もう耳にタコができるほど過去の記事で書いていますが、新卒で入社した会社で無茶な長時間労働を続けた結果、過労とストレスから通勤電車内でパニック発作を起こしてしまい、その時に有った「めまい&耳鳴り」を放置した結果、徐々に聴力が落ちていってしまいました。
 でも最初の頃は、軽い難聴でしたので補聴器を着けていれば、人との会話にも不自由は無く、電話対応もキチンと出来ていました。
 だからこそ、その会社を辞めて実家に帰った後も、若者の就職支援の会社で働いて、若者が就職活動をする上で悩んでいる事を聞いてあげたり、解決策を教えてあげる相談員の仕事もちゃんとこなせていました

障害者事業所の最終目的は一般就労

 障害者が働く、事業所はA型とB型の2つ有りますが、どちらも最終目的は一般企業への就職です。
 ですから、事業所で働きながら求人情報にも目を通して「働けそうな会社」を見つけて、積極的に応募しなければいけません。

 日本には法定雇用率と言う制度があり、従業員が43.5人以上の企業は、従業員の2.3%は障害者を雇わないといけない事になっています。
 現状、法定雇用率を満たしている企業は、約半分程ですが、満たしていない企業には行政指導をしたり障害者雇用納付金を納めさせる仕組みになっています。

耳の悪い私に、何の仕事ができるだろう?

 昔に比べてかなり聴力が落ちていますから、今までしてきた様な事務の仕事や人の悩みを聞くと言う仕事は難しいかもと考えています。

電話対応が出来ません
 私が持っている携帯電話は、音量を最大にまで上げて、更にスピーカーホンにしていますので、オフィスや街中では、会話が他人にも聞こえてしまいますので使えません。

問いかけに対して聞き返す事があります
 現在の様にマスク越しでの会話では、相手が何を言っているのかが鮮明に聞こえないので、聞き返す事が多々あります。

 これらを考えると、現在の私だと「あまり会話をしない、工場内などの単純作業くらいしか出来ないな」なんて考えています。
 私が住んでいる市内のコンビニには、コンビニの制服を着ていますが、接客業務はせずに店内の清掃とかゴミ出しなど清掃専門で働いている高齢者がいるお店があります。
 「あの様な顧客対応の無い仕事なら出来そうだな?」
 と、そのお店に行くたびに思っています。

親の反応

 認知症になってしまった父に比べて、母は今でも「ママさん卓球クラブ」に行ったり、暇な時には、新聞に載っている数字パズルを解いたりと、記憶力や思考力も衰えておらず元気です。
 その母が、私が新聞に入っている求人広告や無料の求人情報誌を見ていると「もうこれ以上、仕事を変えるのは止めて、今の障害者事業所で落ち着きなさい」と言います。
 私が「障害者事業所の最終目的は一般就労だから」と反論すると「仮に受けた会社に採用されたとしても、私は保証人のサインなんかしないからね」とまで言われてしまいました。      

終わりに 

 今のA型事業所に採用されて半年目くらいに、求人広告に出ていた街の電気屋さんを受けた事があります。
 しかし、案の定「パソコンが使えるのはありがたいけど、難聴の方だと補聴器を着けているとは言え、顧客対応や電話番が難しそうだから」と断られました。
 いつでも面接に行ける様にと準備している履歴書を見て「今までして来た仕事は、A型事業所に入る直前にしていた、オークション会社の物流倉庫の商品棚入れの仕事以外は、全部対人関係の仕事だったな」と思いながら見ています。

 過日、年金機構より今年度の年金振込通知書が来ましたが「あららっ、障害年金が減額されちゃったか、そう言えば新聞に年金原資が不足しているって書いていたな」なんて思いながら見ていました。
 こうなったら、もう60歳の誕生日を迎えたら、今年の4月から早やもらい減額率が縮小されたし、老齢年金を早やもらいして、現役引退しちゃうか?などと色々考えてしまいます。

 「障害者雇用の促進」と政府は言いますけど、前述の様に充足率をちゃんと満たしている企業は半分ほどと言うのが実情ですし、行政指導を受けたってニュースを聞かないのも、企業は「障害者を雇うより、お金を納めとけば良いや」と言う事で障害者雇用納付金を納めて終わりにしているからでしょうね。
 また、充足率を満たしている企業も、障害者をその会社の本来業務とは関係無い農作業などにまとめて採用なんて事をして満たした事にしている企業もあります。
 結局、障害持ちの高齢者を雇ってくれるところって、今働いている障害者事業所しか無いのが現実かな?と感じています。  

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2 件のコメント

  • 記事を読みました。
    どんな障害であっても仕事のできる場所は限られていますね。
    社会と交流したいと思う人を遠ざけてしまっている現状が悲しくなります。
    健康な人より障害者が人と触れあえる場所や
    、仕事が増えるといいですね。

    • カメレオンさん、コメントありがとうございます。
      障害にも色々ありますが、指揮命令が良く聞き取れない難聴者は
      雇う方も、他の障害の方よりかなりの覚悟がいると思います。
      通院している精神科クリニックの先生の様に、難聴の私に配慮して
      紙に伝えたい事を書くとかしないと正確な情報が伝わらない。
      そこが、経営者や人事の方も採用に二の足を踏むのだと思います。
      でも、私は一般企業への就職に向けて、努力しますよ。

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