ウクライナ侵攻報道による心の不調に気を付けて!

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最近気分がどんよりしています。

もう、今世界で起きていることが気になってしまって何も手につかないのです。
この戦争が与える影響とか、各国の同盟や条約のこととか、日本も他人事ではないとか…。
世界情勢に疎かったわたしは、一気に情報が入ってきて、今大変混乱しております。

テレビの前に張り付いて、ネットをずっと眺める毎日です。

突然戦争が始まった

現在ロシアが隣国ウクライナへ侵攻中です。
ロシアが侵攻を始めたのが2022年2月24日、以前から仲がよくない2国であるのは知ってはいましたが、まさか急に侵攻するなんて…。
国際情勢に疎かったわたしには、急すぎて混乱しています。
どうやらウクライナのNATO(北大西洋条約機構)への加盟を阻むためだとか、核武装すると言い出したためだとか何とか言われていますが、世論は「大儀なき戦争」と批判しています。

Yahoo!ニュースもこの話題が半分近いですよね。
何か調べようとしてYahoo!を開いたら、ウクライナの記事が目に留まって、のめり込んでしまって、結局何調べるつもりだったっけ?っていうのの繰り返しです。

毎日報道される現地の状況

なぜナイーブになってしまうのか。
他の人がどんな意見や見解を持っているのか、知りたくてヤフコメを覗いてしまうんです。

そこには、もちろんロシアの今回の侵攻を批判するコメントで溢れています。
更にEU・アメリカを非難する声、日本もウクライナと状況が似ている、近い将来矛先は日本に向けられるだろう、安全保障条約は機能するのか、憲法改正・核保有の議論を…など、持論が展開されています。

人々が日本の将来への不安をコメントする中、これらを目にして不安にさせられる人は多いと思います。
もちろん専門家の意見ではない(と思われる)ので、鵜呑みにしてはいけないと思うんですが、みんな何が正しいのか知りたいと思って覗いてしまう人は多いと思うんです。

ウクライナの人々が犠牲になっている…、朝起きたらもっと酷いことが起きているかもしれない。
わたしのように一日中ニュースをチェックする人も多いはず。

そして、わたしは精神的な不安に襲われるようになりました。

もちろん情報をシャットアウトすればいいだけの話です。
しかし、目を逸らしてはいけないと思ってしまうのです。
日本も将来…とか言われると、ますます目を逸らせないんです。

東日本大震災に起こった『共感疲労』

皆さんは、東日本大震災の時のことを覚えていますか?
朝から晩まで続く膨大な災害報道、災害特別番組、地震の話題、ひっきりなしに流れる地震発生を知らせるテロップ、そしてACの広告。

心が疲れてしまった人もいます。
東日本大震災発生時の大報道を見ていて、体調を崩す人々もいました。
自分が直接の被害を受けたわけではないのに、不眠、食欲不振、血圧上昇、情緒不安定になった人、自分が揺れているような地震酔いになった人、さらに過敏になったり悪夢を見るようなASD(急性ストレス障害)に近い症状まで出た人もいました。

被災地の人々のことを思いすぎ、涙を流し、「共感疲労」を起こしてしまった人もいました。
共感疲労とは、他者の痛み苦しみに共感するあまりに心が疲れてしまうことを言います。

2001年に起きたアメリカ同時多発テロでも、同じような現象が起こったと言われています。

もちろん東日本大震災の時のように、バラエティ番組もドラマも休止になるということにはなっていないのですが、それでも心身共に病んでしまっている人は多いと思います。

ウクライナ侵攻と東日本大震災の共通点

例に挙げるのは、東日本大震災の際の福島第一原発の事故です。
当時は政府や東電の曖昧な報道や対応を非難し、信用できないという声が多く聞こえました。
正しい情報を集めようと、過剰な情報発信・収集が行われました。
フェイクニュースなどが広がって、さらに人々は不安に駆られることが多かった、といいます。

この情報収集が原因で、更に精神的に不安になった可能性が考えられます。

更に、被害を受けていないように見えても「自分たちも災害と無縁ではない」という意識が全国に広がり、実際被災地域から離れている京都や大阪でも人々の不安が大きくなる傾向が見られました。

 

東日本大震災後の不安と情報行動https://www.jstage.jst.go.jp/article/jkg/62/9/62_KJ00008195732/_pdf

 

今回のウクライナ侵攻も同じことが考えられます。
遠い国の現在の情報が分からず、情報を得ようとすること。
日本も対岸の火事ではないという評論家(もしくは一般人)の意見を過剰に意識してしまうこと。
震災の時と非常に似ていると感じませんか?

 

では、この不安とどのように付き合っていけばいいんだろう…。

つらいときの対処法

1.信頼できる情報源かどうか確かめる

危機的な状況に陥った時には、偽情報が瞬く間に広がります。事実と異なる話題や写真や動画を広めたり、信じたりすると、あなた自身や他の人たちがパニックと不安を引き起こす原因になってしまいかねません。情報を共有もしくは信頼する前に、その情報が複数の情報源によって確認されたものかどうかを確かめてください。

2.悲しい情報に触れないように注意しながらSNSを利用する

今の時代、インターネットを完全に遮断するのは非現実的です。しかしある程度制限を設けてSNSを利用することが重要です。情報に触れつつ、脳が休めるようにしてください。

3.メンタルヘルス専門家のSNSを見る

気持ちが動揺するような時には、メンタルヘルスの専門家のSNS投稿を読んだり、意見を聞いたりすることで心が癒やされます。ネガティブな情報で頭がいっぱいになっている時には、専門家の言葉で心が落ち着くことができるかもしれません。

4.支援を求める

不安やトラウマを感じている時には、支援の環境を作ることが非常に大切です。「他の人と距離を置くようになった」「いつもの生活習慣に追いつけていない」「激しい感情があり機能できていない」と気付いた場合は、専門家にアドバイスを求めることをお勧めします。同じことは、身近な人に起きている場合にも当てはまります。

5.ラジオを聴く

「いつものラジオの声を聞いて、ほっとした」という方が多いようです。ラジオは、テレビよりも個人的に語りかけているような気になります。自分の知っているいつものアナウンサー、ラジオパーソナリティーが、被災地の苦しみを知っているはずなのに、それでも笑顔で自分に語りかけてくれている、そう思えることが、癒しにつながるのでしょう。

 

 

毎日のニュースを見ているのは、とても辛い。
でも見ないのは、ウクライナの現実から目をそらすことになり、いけないことなのではないかと。
なんという真面目な方なのでしょう、世の中では良い人ほど心を痛めているものです。

 

映像を見るのが辛ければ見るのをやめましょう。
日常生活に支障をきたしているほどであれば、しばらく見るのをやめるべきです。
まずは自分の健康を守りましょう。
それは決して、現実から目をそむけることではありませんよ。
あなたは、現地のみなさんの苦しみを、自分が苦しくなるほどにわかっているのですから。

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