消費税10%!いよいよ商品価格の1割になっちゃうよ!

消費税

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こんにちは、金次郎です。

 こちら福岡県も、6月28日に梅雨入り宣言(平年より23日遅い)してやっと梅雨らしい空模様になって来ましたが、あまり雨は降りませんねぇ~。
 ですから福岡県は、その2日前の6月26日に「渇水対策本部」を設置し、県民に「節水のお願い」をしています。
 7月16日9時現在での福岡県内のダム貯水率は45.8%との事です。
 高校1年生だった1978年(昭和53年)の「福岡大渇水」時に比べればましですが、あれを経験した世代の県民は、普段から節水を心掛けていますよ。
 そんな大変な中、消費税が10%に上がる10月1日まで3ヶ月を切りましたね。

「消費税導入までの経緯と歴史」

・1969年(昭和44年)
 社会党と共産党の支持を受けた美濃部東京都知事が、高齢者の医療費負担を全額無償にする。

・1973年(昭和48年)
 左派政党増進の危機感で、財源と財政から継続不可と反対が多かったにも関わらず、自民党の田中角栄首相は70歳以上の老人医療費を無償化する。

・1974年(昭和49年)
 前年10月の中東石油危機の影響で、日本の高度経済成長は終了し、日本経済は戦後初のマイナス成長と高齢者医療費無償と言う過剰な財政支出で国は財政赤字となり、赤字国債を発行してしまう。

・1975年(昭和50年)
 歳入不足の為、赤字国債をこの年も発行。当時大蔵大臣だった大平正芳は「子孫に赤字国債のツケを回してはならない」と考え、首相就任後は何度も新しい税金の消費税導入を図るが、その度に反対する野党に自民党は選挙で負けてしまう。

・1979年(昭和54年)
 第35回総選挙で自民党の大平首相が「一般消費税(5%)」の法案導入を国民に訴えるが、自民党はついに過半数割れの大敗をしてしまう。

・1987年(昭和62年)
 自民党の中曽根首相が名前を変えた「売上税(5%)」の法案を国会に提出するが、小売業界を中心とした国民の反対及び自民党内でも異論がくすぶり、統一地方選挙で自民党が敗北した為に与野党合意で廃案。

・1988年(昭和63年)
 導入議論から20年後の自民党竹下首相率いる内閣で消費税法がアッサリと成立。

・1989年(平成元年)
 4月1日、税率3%で消費税が始まる。しかし、政治家や官僚が大量に逮捕された贈収賄事件(リクルート事件)の影響もあり竹下首相は導入2ヶ月後の6月に辞任。

・1994年(平成6年)
 社会党を中心とする連立政権が発足し、社会党代表の村山富一氏が総理大臣となり、その村山内閣で3年後に税率を3%から5%に上げる法案が成立。

・1997年(平成9年)
 単独政権に戻った自民党の橋本首相が法案に基づき4月1日に税率を5%に引き上げる。この年は「アジア通貨危機」が起こり、山一証券や北海道拓殖銀行等の金融関連企業が経営破綻する。>

・2009年(平成21年)
「消費税率は4年は上げない」の公約を掲げた民主党が総選挙で勝利し民主党に政権交代。

・2012年(平成24年)
 民主党第2次野田内閣が、税率を2014年(平成26年)に8%、2015年(平成27年)に10%に上げる法案を提出し参議院で可決成立。

・2014年(平成26年)
 再び自民党政権に戻り、安倍首相は法案通り4月1日に8%に引き上げる。しかし、消費低迷が起こり食品等生活必需品以外の商品が売れなくなってしまい、11月に会見を開いた安倍首相は「来年2015年(平成27年)10月1日に10%に再増税する予定の法案だったが、2017年(平成29年)4月まで1年半先送りにする」と発表。

・2016年(平成28年)
 6月に開いた記者会見で安倍首相は「2017年(平成29年)4月に先送りしていた増税予定を、更に2年半先送りし2019年(令和元年)10月1日にする。ただし、食品(外食・お酒は除く)は現在の8%を維持する」と発表。         

 と言う事で、現時点では今年10月1日に消費税10%に増税へと向けて動いています。

増税に対する色々な企業の動き

 JR各社や全国の私鉄などが10月の消費税増税対策として、7月2日に国土交通省に運賃の改訂を申請しています。
 私が通勤で利用している、ここ福岡県の大手私鉄「西日本鉄道」も初乗り運賃が10円上がる予定ですし、JR各社も平均1.85%の値上げを申請しています(経営再建中のJR北海道だけは11%を申請)。
 また、日本郵便は現在62円のハガキを1円上げて63円に、25g以下の封書等は82円から84円に値上げするとの事です。
 小包などの「ゆうパック」も同様に値上げされます。
 新しいハガキと切手は、8月20日から販売予定です。

日本の税金って・・・

 自民党の大平首相が選挙公約で打ち出し、選挙で大敗を喫した事件から40年、それ以前の高齢者医療費無償政策が発端として含めると50年もの歴史のある消費税。
 でも、やっとこさ消費税が導入された1989年(平成元年)当時は、全税収に占める消費税の割合は6%ほどだったのに対して、2017年(平成29年)には29.8%にまで上昇しています。
これはとりもなおさず、日本の労働者の賃金がそんなに上がっていないので所得税税収は増えていないのに、商品を買うと必ず掛かる消費税率はどんどん上がっているから税収全体に占める消費税の割合が大きくなっているのでしょうね。
 消費税の税収は「医療や年金等の社会福祉に掛るお金に限定して使う」となっていますが、近年日本の少子高齢化が加速度的に進んでおり医療費や年金に掛かるお金が年々増え続けています。
 ですから、今後も「福祉に当てるお金が足りないから」を理由に、消費税の税率は更に上がりそうな感じがしています。
 現に福祉大国と言われている北欧のスウェーデンやノルウェーの消費税は25%ですから、政府はこれを実例として税率を上げる根拠にしてくるでしょう。

終わりに

 この様に、私たち国民は選挙で立候補者が変な公約を掲げてくると、その候補者や更には政党に対して「NO!」を突きつけて来ましたが、結局は新たに政権を取った別の党が代わりに法案を数の力で通してしまいます。
 7月21日(日)には、参議院議員選挙がありますけど、一体私たち国民は何を信じて投票すれば良いのでしょうね? 

参考 ・消費税「導入」と「増税」の歴史
https://www.nippon.com/ja/features/h00013/

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