SNSを突然やめる、人間関係を突然断つ……そんな人の心理とは?【人間関係リセット症候群】

この記事は約 10 分で読むことができます。

 

LINEやTwitter、Facebookのアカウントを突然削除してしまう。予告や相談もなく、会社を突然辞めてしまう。メールアドレスや電話番号まで変えてしまい、それを知らせてくれない。つまりいきなり、一方的に関係を断ってしまう人。そんな人が増えています。

そのような人を指す言葉があります。

人間関係リセット症候群

どこの誰の口によるものか、2016年頃に出現した言葉です。「できあがった人間関係を突然リセットしてしまう人」を指したものです。

1.人間関係リセット症候群とは

「人間関係をリセットしたい」、そのような願望を持つ人は昔からいたと思います。ある日とつぜん「なんか、全てを捨てて旅に行きたいなあ」なんてぽつりとつぶやく人ですね。

しかし実際に、仕事、地位や立場、人間関係など、これまで築いてきたものを捨て、本当に旅に出てしまう人はそうそういなかったのではと思います。かなりの覚悟が要りますからね。

ところが現代社会では「人とのつながり方」の部分で昔とは違うところが出てきたためか、これをいとも簡単にリセットしてしまう人が目立ちはじめました。そして、それを繰り返すような人のことを指して『人間関係リセット症候群』という言葉が生まれました。

2.こんなことをする人は『人間関係リセット症候群』かも

・LINEやTwitterなどで、人とのつながりをいきなり断ってしまう。ブロックしたり、アカウントそのものを削除してしまう

・電話番号やメールアドレスをいきなり変え、それを人に知らせない

・いきなり引っ越しをし、それを人に知らせない

・会社をいきなり辞めてしまう

共通するのは「いきなり」であることです。

 

『人間関係リセット症候群』は読んで字のごとく人間関係をリセットしてしまうものです。築いてきた人間関係をスパッと断ち切り、ゼロに戻してしまうというものです。関係を断たれた側からすれば、いきなり消えられてしまったことになります。

そして、人間関係リセット症候群の人は同じことを繰り返す傾向があります。というより「同じことを繰り返す人が人間関係リセット症候群である」といったほうが正しいでしょう。「SNSなどで友達をつくり、しばらくするとリセット(アカウント削除)、その後また別のアカウントをつくって友達をつくり、またリセット」という具合に同じことを繰り返します。

3.こんなことがきっかけで人間関係をリセット

①人の言動

SNSであれ職場でのことであれ、誰かの言動が気になり、それが日に日に大きく膨らんでいって、あたかも糸が切れるかのごとく、ある日とつぜんすべてをリセットしてしまいます。

人の、悪気のない些細な言葉をよくない方に受け取り、「あ、なんだ、私、この人に嫌われているんだ」と思い込んで、「もういいや」と一方的に関係を断ってしまうのです。

②自分の価値に疑問

SNSであれ職場でのことであれ、「自分の意見に人が賛同してくれなかった」「人が自分の思うような反応をしてくれなかった」、そんなときにふと自分のことを「無価値だ」と感じ、その思いが日に日に膨らんでいって、やはり糸が切れるかのごとく、ある日とつぜんすべてをリセットしてしまいます。

③環境の変化

職場に新しい人が入ってきた、SNSでつながっている友人に新しい友達ができたなど、ちょっとした環境の変化も、リセットの引き金になることがあります。

「いつも自分に目をかけてくれていた上司が新人にかかりきりになるようになった」「SNSで友人が、自分ではなく、新しくできた友達とばかりやりとりをするようになった」

このようなことがきっかけとなり、やはり「自分はあの人にとって無価値なんだ」と考えてしまい、その状況が嫌になってすべてをリセットしてしまいます。

4.人間関係リセット症候群は病気?

いいえ。病気ではありません。「人間関係リセット症候群」という言葉は医学用語ではなく、いわば俗語です。「五月病」のようなものですね。ただ「あの人ってすぐこういうことするよね。もうほとんどビョーキだよね」という感じで使われるので、ある意味では病気ですね。というか「ビョーキ」ですね。

5.人間関係リセット症候群になりやすい人の特徴

①プライドが高い人

プライドが高い人は、自分の価値をある程度自分で決めているものです。そのような人は、「自分の価値に見合う扱いをされていない」と感じると不満を覚えます。

②完璧主義の人

完璧主義の人の中には、物事が完璧に進まないとそれを丸ごと諦めてしまうことがあります。もちろん、完璧を求めて前へ進み、壁に当たっても乗り越えて完璧を追及できる人もたくさんいます。しかし、人間関係リセット症候群に陥る人はそれが苦手です。

③極端な考え方をする人

二極思考(白黒思考、ゼロ100思考)と呼ばれる両極端な考え方の人は、もっとも人間関係リセット症候群になりやすいといっていいでしょう。

「友人にとって私はいちばんではないんだ。ということは私は必要ないんだ」「私の意見を重要視しないなんて、この会社にとって私の存在なんて無いも同然なんだ」

簡単にそのように考え、「それならもういい」とすべてをリセットします。

6.人間関係リセット症候群について、他のメディアサイトの意見に対する僕なりの見解

今回この記事を書くにあたってたくさんのメディアサイトを拝見しました。そこで述べられている意見に対し、僕は違和感を覚えました。

他のメディアサイトでは「なぜ人間関係リセット症候群に陥るのか」について、

・人間関係に疲れた

・人間関係に価値を見出せない

・人の目を気にするあまり

・人に合わせる癖があり、それに疲れたため

ということが言われています。これらのことにストレスを感じ、それに疲れ、人間関係をリセットしてしまうというものです。

僕としては、これらの意見が「まったくの見当違いだ」とまでは思いませんが、「すこし考察が足りないのではないか」とは思います。「人間関係に疲れた、人間関係に価値を見いだせない、人の目が気になって疲れた、人に合わせるのに疲れた」、このように感じることは誰だってあることで、それが原因で会社を辞める、友人との関係を断つのは、とくに珍しいことではないのではないかと思うのです。「人間関係リセット症候群」、とくに「症候群」とまで言われるからには、その症状特有のポイントがあるはずです。僕としてはそのポイントは、「それを繰り返す」というところにあると思います。

そしてこれは、これまた世間で言われ始めている「SNS疲れ」ともまた別のものだと思います。

僕は、他のメディアサイトで言われていることにプラスして、次の要素があると思っています。というよりも次の要素が大きいと思っています。

①人とつながりたいという欲求

僕は、人間関係リセット症候群の人は基本的に人とのつながりを求めていると思います。その根拠とするのが、人間関係リセット症候群の人は「SNSの入退会を繰り返すことが多い」というものです。

SNSのアカウントを作り、他の人をフォローしたりフォローされたりして、友人を作る……のですが、しばらくすると、突然アカウントを削除。そして新しいアカウントを作り直し、他の人をフォローしたりフォローされたりして、友人を作る……そして、しばらくしてまたアカウントを削除。人間関係リセット症候群の人はこんなことを繰り返します。

なぜアカウントを作るのかといえば、それは人とつながりたいからですよね。そして、なぜそのアカウントを削除するのかというと……

②「思うようなつながり方ができなかったから」

だと僕は思います。たとえば「思うように『いいね!』をもらえない」、「なんか嫌なコメントをもらってしまった」……など。それで心がポッキリ折れて、「もうどうでもいい! もうやめた!」となってしまうのだと思います。でもしばらくすると、やはり人とつながりたいと思いはじめ……そしてまた何かがきっかけで心が折れて……それを繰り返すのだと思います。なぜそう思うかというと、僕がそうだからです。

僕は典型的な『人間関係リセット症候群』です。これまで何度も、LINEのアカウントを作っては削除し、作っては削除してきました。趣味のブログも同様です。何度も何度も。

③人間関係リセット症候群になりやすい人は「かまってちゃん」が多いのでは?

僕はそう思います。「かまってちゃん」が多いのでは? と。そして、思うような「かまってもらい方」ができなかったことが、人間関係をリセットする理由のかなりの割合を占めるのではないかと思います。

これはSNSでのことであれ職場でのことであれ同様だと思います。人間関係リセット症候群の人はプライドが高く、人に自分の価値を認めてもらいたいという欲求があり、そしてその欲求がとても強いものなのだと思います。この欲求が満たされないと、すぐに「この場所には居たくない」と思い、そこでの人間関係をリセットして新たな場所でやり直したいと思うのではないでしょうか。

7.人間関係リセット症候群、「病気ではない」とはいうものの

中には心の病気を持ち、その症状のひとつとして「自暴自棄」になりやすい、「些細なことで衝動的な行動にでてしまう」という人もいると思います。

たとえばパーソナリティ障害。

『境界性パーソナリティ障害』や『自己愛性パーソナリティ障害』の人はプライドが高く、人からどう思われているかを強く気にします。そして自暴自棄になりやすい傾向があります。

また『回避性パーソナリティ障害』の人は、人からの非難や排除を病的なまでに恐れており、辛い思いをする前に自分から進んで物事を避けます。

『人間関係リセット症候群』自体は病名ではありませんが、何等かの病気の症状としてこれが現れたということも考えられます。

8.おわりに

『人間関係リセット症候群』、ご自身が「コレかも」と思われる方は、一度、冷静にご自身を分析してみるのがいいかもしれません。ただ、自分を客観視することが苦手な方もおられると思います。そのような方は信頼できる方に相談して分析してもらうといいと思います。

人間関係リセット症候群は「自分が大切だと思っているものを、自棄を起こして捨ててしまう」ものと思っていいでしょう。一度だけでも辛く悲しいのに、そんなことを何度も繰り返しているうちにどんどん自分を追い詰め、そのことが原因でうつ病を発症してしまうということもじゅうぶんあり得ます。

正確には病気ではありませんが、現代病のひとつと捉え、早めの対処を考えることが正解なのでしょう。

このエントリーをはてなブックマークに追加

TAMAOの絵本 アマチュア童話作家TAMAOの作品紹介

2018.10.26

【AKARIの新しい取り組み】
あなたの声をAKARIにしよう!

小さい声だと届かない思いを、AKARIを使って社会に発信しませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。