境界性パーソナリティ障害との接し方。BPDだった僕が思う、境界性人格障害者との付き合い方

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精神疾患は、ときに人をまったくの別人に変えてしまいます。僕の知り合いの、長年引きこもっていたおとなしい女の子は、統合失調症を患い、ある日とつぜん悪魔に取り憑かれたかのような態度をとるようになったことがあります。

とくに『人格障害』は、人格そのものを歪めてしまう疾患です。

今回の記事は過激な言葉遣いや物騒な表現があり、不快に感じる方もいらっしゃるかもしれません。でも人格障害の凄まじさをリアルにお伝えしたいと思い、あえてありのままを書きました。ご理解いただけると幸いです。

 

こんにちは。パニック障害とうつ病を見事に併発しているTAMAOです。

僕には、パニック障害とうつ病だけでは飽き足らず、『境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)』まで発症していたと思われる時期がありました。

実際に「あなたは境界性人格障害です」と診断されたわけではないのですが(その頃はまだ病院に行っていなかったんです)、でもいま思うとどうしてもそうだったとしか思えない時期があったのです。

たくさんのサイトの人格障害診断テスト、チェックリストで、その時期のことを思い出しながらテストしてみると、何度やっても「あなたは境界性パーソナリティ障害です」という結果しか出ません。やはりそうだったとしか思えません。自分が書いた記事のテストでも見事に境界性人格障害の診断が出ました。

そういうわけで、今日は『境界性人格障害』について僕の過去のエピソードを紹介しながら、周りにものすごく迷惑をかけるとっても困った症状と、そのような人が身近にいる方々に向けて、『境界性人格障害者との付き合い方』を書いていこうと思います。

 

境界性人格障害(境界性パーソナリティ障害)とは
情緒不安定パーソナリティ障害、英名のBorderline personality disorder(BPD)からボーダーラインとも呼ばれる人格障害。主な症状として、衝動的行動(自分を抑えられない)、二極思考(白か黒かという両極端な思考)、対人関係の障害、慢性的な空虚感、自己同一性障害(自分という存在が何なのかわからなくなる)、薬物やアルコール依存、自傷行為や自殺企図などの自己破壊行動が挙げられる。怒り、空しさ、寂しさ、見捨てられ不安、自己否定感などの感情がめまぐるしく変化し、混在する感情の調節や、不安や葛藤を自身の内で処理することを苦手とする。

1.どう考えても異常な、『対人依存』のエピソード

当時の僕には、趣味(生き物飼育)がきっかけで知り合った3人の友達がいました。3人とも女性でしたが、恋愛感情のようなものはなく、本当に仲の良い友達として、2、3ヶ月に一回、ファミレスに集まって生き物談義に花を咲かせたり、誰かの家に集まってミニホームパーティーのようなものを楽しんでいました。

その中に1人、とくに仲の良い人がいて、家がそれほど離れていなかったこともあり2人で会って話を楽しんだりしていました(もちろんお互い恋愛感情のようなものはありませんでした)。

ある日、その人に恋人ができました。繰り返しになりますが僕はその人に恋愛感情は持っていなかったので、素直に「おめでとう!」と言いました。心からそう思いましたよ。

でも。

恋人ができたことにより、その人は僕と会う時間を恋人に割くようになってきました。すると僕はおかしくなったのです。

恋愛感情は無かったし、「おめでとう」と本当に思っていたので、嫉妬心は無かったはずです。それなのに僕はその人に対して怒りを覚えるようになりました。しょっちゅう電話をかけては、「なんなんだよ! おれと彼氏、どっちが大切なんだよ!?」というわけのわからない言葉をぶつけるようになりました。

その人は心優しい人だったので、「TAMAOちゃんはお友達として大切な人だよ。でも、彼氏はやっぱり大切な人だし、それを比べることなんてできないよ」と言います。それに対して僕は、「いや、比べられるはずだ。例えば、崖におれと彼氏がぶら下がっていたとして、どっちを助けるんだ!?」なんて言ってしまいました。

いま振り返ればなんとバカバカしい質問だと思います。でもそのときの僕はなぜかとにかく必死でした。「答えろ! いいから答えろ!」とものすごい剣幕で迫りました。ついに、「おれと彼氏、どっちかを選べ!」とまで言ってしまいました。

そしてとうとう、「私はTAMAOちゃんとずっとお友達でいたいと思っているけど、どっちかを選べと言われたら、彼氏と答えるしかないよ」と言われてしまいました。まあ当然ですよね。

これで僕は絶望しました。

「ああ、そうかよ! 先に知り合ってたおれより、後から知り合った方を選ぶんだな。てめえはおれの『敵』なんだな!」

相変わらずわけのわからない言葉を投げかけ、そして、「おれ、もう死ぬことにする。てめえの、おれへの仕打ち、絶対にゆるさねえからな」と言って、電話を切りました。それからLINEで、「このメッセージをてめえが読んでいるとき、おれはロープでぶら下がってるからな!」と送ったのでした。

自殺するつもりはありませんでした。ただ、「私が自殺に追い込んでしまった」と思わせたかったのです。

LINEを送って30分ほど経った頃、警察が家を訪ねてきました。僕が驚いて「何の用ですか」とたずねると、「あなたのお友達から通報があったんです。LINEで『死ぬ』と言ったとかなんとか」とのこと。

「一応、事情を聴きたいから」と警察署に連れていかれ、事情を説明し、自殺の意志は無いことを伝えると、「感情の昂ぶりからあのような行動を起こしてしまいましたが、自殺する気はありません」という念書を書かされました。

家に帰ってから、またその人に電話をかけました。そしてまたものすごい剣幕で「てめえ! 警察が家に来やがったぞ」と怒鳴りました。すると「当たり前でしょ! 心配したんだから!」と言うので、「敵のてめえがなんでおれの心配をするんだよ! めんどくせえことばかりさせやがって、やっぱりてめえはどこまでもおれの敵だな!」と返しました。その人は泣きながら電話を切り、すぐに電話は着信拒否されました。LINEもブロックされたようです。

その人との友達関係が終わったことで、自然に他の2人との友達関係も消滅しました。

こうして、僕は友達を失った(自爆した)のでした。

 

このエピソードから、境界性人格障害の特徴が何点か見て取れると思います。

①異常なまでの対人依存

特定の人に対して、ものすごい執着をみせます。相手が常に自分をいちばんに考えているべきと思っており、そうではないと少しでも感じると異常なまでに怒り(人によっては落ち込み)、相手にしつこくまとわりつきます。強い『見捨てられ不安』を持っており、自分を安心させるために相手の関心全てを独占しようとします。

②異常な両極端思考

『二極思考(白黒思考)』と呼ばれるもので、白か黒か、善か悪か、敵か味方かといった、つまり〇か✖かしかないのです。上のエピソードの中で僕は「相手にとっていちばんの存在であるべき、彼氏以上の存在であるべきで、もしそうではないのなら、敵である」という考え方になっていました。紛れもなく異常な二極思考です。

③自傷、自殺をほのめかす

相手が自分の思い通りになってくれないと、自傷や自殺を匂わし、しかもそれを相手のせいにします。わざわざ相手に伝えるのです。これは境界性人格障害のいちばんの特徴、しかも厄介な特徴だと思います。

④自分の異常さにまったく気づいていない

境界性人格障害に限らず、他のいろいろな人格障害を患っている人たちのほとんどが、自分の人格障害に自覚を持っていません。気づいていないのです。もちろん上のエピソードの中の僕も、まったく気づいていませんでした。だから厄介なんですよね。ただひたすら、人に迷惑をかけ続けてしまうのです。

2.境界性人格障害者との接し方

まず、強い覚悟が必要だと思います。去ってしまうことが可能であればそれがいちばんかもしれません。でも例えばご家族など、絶対に見捨てることができないのであれば、まず強い覚悟が必要だと思います。その上で、接していく上で気をつけたいところは、

①決して否定をしない

境界性人格障害者は無茶を言います。かなり無茶な要求をしてきます。ここで「そんなの無理だよ!」と言ってしまうと途端にものすごい怒りをぶつけてこられたり、「敵」に認定されたり、ものすごい落ち込みをみせられたりしてしまいます。

無茶な要求をされたら、まず「うん、わかった」と言い、それから「じゃあちょっと待ってね」や「いついつ、それをしようね」など、否定の言葉を使わずに待ってもらうようにしましょう。気を付けたいのは、「今は無理だから、いついつにしようね」のように、「無理」という言葉をうっかり使ってしまうと、そのひと言に過敏に反応されてしまうことがあります。否定の言葉は禁物です。

②「この人はこういう人なんだ」と割り切る

子供に教えるようにゆっくりと諭しても無駄です。人格障害とは人格の歪みであり、それは教えて治るものではありません。それよりも、「この人はこういう人だから仕方がないんだ」と割り切って考えてあげることが大切です。

③理解してあげる(たとえ理解できていなくても)

境界性人格障害者は、ときとして「世界は自分を中心に回っている」と考えているかのような言動をします。そんなときでも、とりあえず肯定してあげましょう。そうしないと手がつけられなくなってしまいます。

3.境界性人格障害は治るのか

さて、上に書いた接し方ばかりでは「どんどん相手をつけあがらせてしまうことになるのでは」と思われるかもしれません。しかし、境界性人格障害者に対しては長い目で見てあげることが大切です。

そして、あなた一人の力で病気を治してあげることは難しいといえます。そこであなたは、

①「良き理解者」に徹する

境界性パーソナリティ障害の治療は、患者とお医者さん(カウンセラー)、そして親御さんやパートナーの協力が必要になります。あなたは良き理解者として常にそばにいてあげましょう。

②精神療法

治療としては『精神療法(心理療法)』が用いられます。これは本人に問題を認識させて、気持ちを整えながら問題に対処していくという方法です。やはり長い目で見てあげることが大切になります。

③薬物療法

薬物療法については、境界性人格障害の場合は「抑うつ状態が現れたとき」「興奮状態が治まらないとき」など特定の状況になったときにそれを抑えるため、という意味で薬を服用させることがあります。ですが薬の服用で境界性人格障害を治すという方法はまだ確立されていません。

4.最後に。境界性人格障害は不治の病ではありません

人格障害は、年齢を重ねるとともに軽快していくことが知られています。境界性人格障害も例に漏れません。僕もいつの間にか治っていました(その代わり、うつ病を発症しましたが)。

治る速度は人それぞれですが、やはり繰り返しになりますが長い目で、長~い目で、辛抱強く見守ってあげることが、何よりも大切だと思います。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。