パニック発作のきっかけと、対処法

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こんにちは。パニック障害歴9年、ベテランパニック師のTAMAOです。

「パニック障害歴9年」と聞くと、「おいおい、9年て、パニック障害ってそんなに時間が経っても治らないものなの?」と思われるかもしれません。また、「おいおい、TAMAOとやら。お前、9年も病んでいながらなにを『ベテランパニック師』とか言ってヘラヘラしてんの?」と思われるかもしれません。

たしかに僕はパニック障害を発症して9年、ずっとパニック障害とともに生きています。治っていません。でもその代わりに、パニック障害と上手に「共存」しています。たまに何かのきっかけで発作に襲われることはありますが、過呼吸に陥ったり、視界が真っ白または真っ赤になるような、あたかも脳内や眼球の毛細血管がブチブチ切れたかのような大パニックになることは、いまではありません。そうなる前に対処する術(すべ)を見つけたからです。ここまでくれば「ベテランパニック師」を名乗る資格はあるのでは、と思います。

今日はそのベテランパニック師の僕が発見した、パニック発作が起こるきっかけとなる事柄や、対処法を書いていきます。

また、もしお時間がありましたら、まずはこちらの記事を読んでいただけると幸いです。パニック障害についてのまとめ記事です。

1.パニックのきっかけとなりうる状況と原因

パニック発作は、いわば「精神的なアレルギー反応」です。花粉やハウスダストにアレルギーを持っている人の体が拒否反応として咳やくしゃみ、涙や鼻水でそれらを体外に出そうとするのと同じで、パニック障害を持っている人は、自分が苦手な場所に行ったり苦手な状況になったときに、心が「この場所はまずい! この状況から逃げ出さないといけない!」と激しい拒否反応を起こすのです。例えば、

①人混みに対する拒否反応

パニック障害を持っている方の中に「人混みがダメ」という人は多いと思います。

人間の脳は、動くものに対して本人の意識とは関係なく反応します。人混みとなるとたくさんの人たちが歩いていて、それに対して脳が勝手に反応し、そのめまぐるしさに混乱を起こしてしまうのです。

②高い所、狭い所など、特定の条件の場所に対する拒否反応

高い場所や極端に狭い場所というのは、人間の脳に本能的な防御反応を起こさせます。このとき脳内には興奮物質であるノルアドレナリンが放出されているのですが、パニック障害持ちの人の脳内は、その興奮を抑えるためのセロトニンという神経伝達物質が慢性的に不足しています。そのためノルアドレナリンの暴走を止めることができず、パニック発作が起きてしまいます。

③その他、突発的な出来事に対する拒否反応

僕の場合ですが、やろうとしていたことが上手くできなかったとき、例えばお皿を洗っていてうっかり手を滑らせてしまったときや、洗濯物を干そうとして洗濯物がハンガーに上手く掛からず落ちてしまったときなど、たったそれだけのことで大パニックに襲われました。奇声をあげながら自分の頭を自分でガンガン殴ったり、皿やマグカップを頭に叩きつけて粉々にし、頭から流血することもしょっちゅうでした。やはり突然の出来事にノルアドレナリンがドッと放出され、それに対しセロトニンがぜんぜん足らず、頭の中が大混乱に陥ったのでしょう。

2.パニック発作への対処法

まず何よりも大切なのは呼吸を落ち着かせることです。そのためにすることは、

①しゃがんで、両膝の間に頭を埋める

これは腹式呼吸をするのによい態勢になります。家にいるときは布団にうつ伏せになるのもいいです。でも僕的には、家の中にいるときでも、しゃがんで両膝の間に頭を埋める態勢のほうをとりました。街中でパニック発作に襲われたときは、どこでもいいのでまずしゃがみこめる場所まで行き、この態勢をとります。

②目をつぶり、両手で耳をふさぐ

外部からの刺激をシャットダウンするためです。こうすることで意識を呼吸だけに集中させます。

③「い~~ち、に~~い、さ~~ん」とゆっくり数を数える

ポイントは、「い~~ち」のときに息をゆっくり大きく吸い、「に~~い」のときにゆっくり大きく吐き出す、そして「さ~~ん」のときにまたゆっくり大きく息を吸うということです。吸うときも吐くときも4秒くらいを心掛けるようにします。これでだいぶ呼吸が落ち着くはずです。

④「だ~~いじょ~~ぶ、だ~~いじょ~~ぶ」と自分に言い聞かせる

呼吸が落ち着いてきたら、「だ~~いじょ~~ぶ、だ~~いじょ~~ぶ」と声を出して自分に言い聞かせます。ゆ~っくりゆ~っくり、自分に言い聞かせるのです。これは声を出すことが大切です。声を出すことで集中できます。

⑤水を飲む

最後はこれです。水です。絶対に水です。コーヒーなどカフェインを含んでいるものはもう少しあと、完っ全にバッチリ落ち着いた状態に戻ってからにしましょう。パニック発作に襲われたときは毛穴という毛穴から汗が噴き出すと思うので、水分補給の意味でも、まず水を飲みましょう。それにやはり、経験上、水がいちばん落ち着くと思います。

3.パニック発作に備えて、こんなアイテムを

僕は外出時、パニックに備えて必ず持ち歩く物があります。

①耳栓

僕が使っているのはウレタンスポンジ製の耳栓で、つまんで小さくしてから耳に入れると、中で膨らんで完全に耳の穴にフィットするタイプの物です。耳栓は、もしもパニック発作に襲われたときに、耳に入れてまわりの騒音を完全に失くすために持ち歩いています。耳栓を入れて例の態勢になり、目を閉じて数を数えることに集中するのです。耳栓はいいですよ!

②頓服薬

頓服薬とは、毎日決まった時間に飲む薬とは別に、症状が現れたときにそれを抑えるために飲む薬です。僕は『抑肝散』と『ソラナックス』を常に持ち歩いています。

抑肝散は、配合生薬として当帰(トウキ)、釣藤鉱(チョウトウコウ)、川芎(センキュウ)、蒼朮(ソウジュツ)、茯苓(ブクリョウ)、柴胡(サイコ)、甘草(カンゾウ)が含まれる漢方薬で、釣藤鉱には興奮している神経系を落ち着かせ、柴胡には鎮静作用があります。

ソラナックスは『アルプラゾラム』とも呼ばれる抗不安薬で、不安感、緊張感、抑うつ状態などに効果を発揮する薬です。

頓服薬はお医者さんに相談して処方してもらいます。突然の発作に襲われたとしても、「大丈夫、ちゃんと薬があるんだから」と思えば安心感を持てます。

③サングラス

サングラスはパニック発作が治まったあとにかけます。僕の場合、パニック発作に襲われるとその後しばらくは、神経が過敏になるというか、神経がささくれだったような状態になります。光などにも敏感になるため、かけるようにしています。まあこれは気の持ちようですけどね。僕はサングラスをかけることによって安心できるんです。

4.パニック障害に慣れちゃおう!

パニック障害発症当時は毎日が混乱の連続でした。どこへ行っても、何をしてもパニック、パニック。一時は恐くて外出ができなくなりました。でも徐々に、ひとつひとつ、どんな場所、どんな状況のときに発作が出るのかがわかるようになってきたので、そのひとつひとつへの対策を考えました。例えば人混みに対しては、「僕は常に道の左端ギリギリを歩く! そうすれば、どんなに人が多かろうがみんな僕の右側を通るしかないし、そうなれば人波に巻き込まれることもない」という具合です。

加えて、パニックとその対処を何回も経験したことで、パニック自体にも少しずつ慣れてきました。いや、パニック発作はおっかないしできれば襲ってこないでほしいですが、「もし襲われても大丈夫、すぐに治められるから」と思えるようになったのです。そんな感じで、いまの僕は「パニック障害にはもう慣れた」「パニック障害と共存している」という、ある意味悟りの境地に達したのです。

5.最後に。パニック障害と共存していく

ネットで「パニック障害 芸能人」というワードで検索してみると、驚くほど多くの芸能人の名前が、パニック障害経験者として出てきます。「誰々は、仕事のストレスによりパニック障害を発症。まわりの人たちのケアにより、克服」「誰々は、役作りに悩み、パニック障害を発症。休暇をとり、ストレスを取り除くことにより、克服」などなど。このように出てきますが、本当に克服、つまり完治(寛解=かんかい)したのかはわかりません。でも少なくとも、そういった人たちはどうにかして、パニック障害に慣れた、あるいは上手に共存していく方法を見つけたのだと思います。そのような人たちは、僕と同じ『ベテランパニック師』の域に達したのだと思います。

パニック障害はキツイ疾患ですが、腰痛と同じような持病と捉え、「いや~、僕、パニック持ちだからさ~」という感じで、共存していくことができるのです。

 

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パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。