病歴・就労状況等申立書の書き方・ポイント。サンプルでわかりやすく!

この記事は約 8 分で読むことができます。

先日書いた記事、『障害基礎年金とは 受給までの流れなどをわかりやすく説明します』の中で、「『病歴・就労状況等申立書』という書類がちょっと手がかかる」ということに触れました。

ネットで調べると「社会保険労務士(社労士)に頼むと、ポイントを押さえた確かな書類を書くことができる」などとその社会不安障害保険労務士自身による情報が出てきますが、その手を使うとなると社会保険労務士の事務所まで出向くことになります。見知らぬ、しかも『事務所』という少々お堅いイメージの湧く場所へ行くとなるとそれだけで憂鬱な気分になる方もいらっしゃると思いますし、プロに仕事を頼むということでとうぜん料金も発生します。

『病歴・就労状況等申立書』はもちろん自力で書き上げることができます。僕がそうだったのですが、書類を書くことを苦手としている方には、前記事でも書いた通り、社会保険労務士ではなく障害者相談支援センターのケースワーカーの方に手伝ってもらう方法もあります。

いずれの方法であってもやはり自分の置かれているツライ状況がしっかり伝わる書類を作り上げることが大切です。

今日は、僕が実際に書いて審査に通った書類をサンプルとして、どんなところに気を付け、どんなところを強調したかなどを説明します。

病歴・就労状況等申立書の作成にあたり押さえるべきポイント

病歴・就労状況等申立書は、障害基礎年金の申請において、自分で自分の気持ちを正直に打ち明けることができる唯一の書類です。そこで次のことに気をつけ、書くと良いと思います。

1.発症時のことから現在までの過程を書く

病歴・就労状況等申立書は自分の手で自分の言葉を書いていく書類です。難しい医学用語など使う必要は一切なく、ただ正直に、「いついつ病気の発症に気づき、そのときはどんな状態に陥り、どんな気持ちだった、そしてこれこれこういう状態になり、こういう気持ちになった、やがてこうなり、こういう気持ちになり、今に至る」ということを書いていきます。

2.過去のことをよく思い出し、空白の期間がないようにする

何か出来事があったときのことだけを書くのではなく、発病時から現在までのことを隙間なく書いていきます。病状が緩和していた時期があれば、「平成〇〇年〇月から平成〇〇年〇〇月まで、症状はとくに出ず、安定していた」のように書いていきます。

3.具体的なエピソードを入れていく

例えば「気分が落ち込んで辛い時期が続いた」よりも、「平成〇〇年〇月、理由のわからない落ち込みに苛まれ、家にあった薬をすべて飲んでしまった」「感情を抑えることができず、お皿を床に叩きつけて割ってしまった」など、実際に起こしてしまった事例をきちんと書いたほうが説得力があります。このような自分しか知らない苦しみを正直に書くことで、おかしな言い方ですが、良いアピールになります。アピールなんて本当におかしな言い方ですけどね。

4.お医者さんやカウンセラー、親に訴えるような気持ちで

初診のとき、自分がどんなことで苦しんでいるかをお医者さんやカウンセラーに詳しく説明したと思います。また親御さんにも自分の置かれている状況、病気の苦しさを訴えたと思います(なかなか理解してもらうことができず悲しい思いをされた方もいると思いますが)。そのときのような、「こんなにツライんです、苦しいんです、たのむから助けてください」という気持ちを文字にしていきましょう。

ちなみに、赤で囲んだ部分。この部分です、大変なのは。裏面はわりと簡単です。

サンプル。実際に審査に通った書類

こちらが、僕が提出し、無事審査を通過した書類です。

①僕が初めて診療内科の診察を受けたのは平成25年ですが、その10年以上前に二度の自殺未遂をしていました。自分が病気を自覚するはるか以前からそのような傾向があったということを知ってもらうため、かなりの時間を遡ったところから書き始めました。

②感情のコントロールができなくなった時期の、具体的なエピソードを入れました。エピソードは多ければ多いほど良いと思います。思い出せる限り書き込みましょう。

③初めて「自分は病気かも」と疑いを持ったときの様子です。おそらく、どなたも初めてのときのことは覚えていると思います。そのとき自分がどう思ったか、詳しい心情を書けるとなお良いと思います。

④初めて診察を受けたときの状況です。診察を受けることに決めたきっかけをエピソードとして書きました。僕は初診の病院は一度行っただけですぐに病院を変えたので、その理由も書きました。

⑤通院を始めたばかりの頃の様子です。やはり思い出せる限りのエピソードを書きました。僕は当時、感情のコントロールがまったくできないことに悩んでおり、その状況を詳しく書きました。

一枚だけでは収まりきらず、二枚目に突入します。

⑥相変わらず病状のツラさをアピールしています。だって、わかってほしいですからね。「こんなにしんどかったんです! こんなに!」と、これでもかとアピールします。

⑦生活に変化が起きたので、そのことも包み隠さず書きました。ここにきてようやく『障害基礎年金』の受給を望んでいることと、その理由を書きました。

⑧しかしここで、突然の絶望感に襲われ、まさかの自殺未遂。そのときの感情を正直に書きました。

⑨最後に、「現在こんな感じで暮らしています」という報告で締めました。ただ最後の最後に、脅しではないですが、受けとり方によっては脅しともとれる言葉を加えました。いや、本当に、決して脅しで書いたわけではないのです。「年金くれないと死んじゃうぞ」という意味で書いたのではないのです。ただ本当に正直に、そのときの気持ちを書いたのです。

続いて裏面です。

裏面はそれほど手はかからないのですが、注意点を挙げるとすれば――

⑩ア~オまで選択肢があり、丸で囲む形になっていますが、たとえア~エのどれかに当てはまったとしても、ここはあえてオに丸を付け、その理由を書いたほうが説得力があると思います。

⑪日常生活での制限について、「1→自発的にできた 2→自発的にできるが援助が必要だった 3→自発的にできないが援助があればできた 4→できなかった」のいずれかに丸をつける欄になっています。あまりに何でも自発的にできてしまうと(つまり1に丸をつけすぎると)、「そんなにできるんだったら大丈夫じゃん」と思われてしまう可能性があります。だからといって嘘をついてまで4ばかり丸で囲んでしまうのもどうなのでしょうか……。ここはひとつ、正直に、でもなるべく「できるかできないかでいえば……できないともいえるかな……」くらいの気持ちで答えるのがいいと思います。

⑫日常生活で不便に感じたことを書く欄ですが、ここには実際に困っていることをそのまま書けばいいと思います。でも、単に「あれができない。これができない」と書くよりも、「これこれこういう気持ちになってしまい、恐くてできない」など、気持ちをまじえて書いたほうが、より状況が伝わると思います。

ちなみに裏面は、上半分が「障害認定日」つまり「病気と診断された日」、つまりつまり以前のことを書く欄で、下半分が現在の状況を書く欄です。僕の場合は以前と現在の状況がとくに変わらなかったのでまったく同じことを記入する形になりました。

最後に。本当に生活が追い込まれているのであれば障害年金は必ずもらえる

もしも審査に通らなかったとしたら、それはこちらの「困っている状況」がじゅうぶんに伝わらなかったからです。再請求ができないわけではありませんが、お医者さんの診断書にとくに変化がなければ、結果も同じになる可能性は高いです。また、再請求したとして、診断書がまったく同じなのに、病歴・就労状況等申立書のほうは悲惨さが増しているなんてことになったら「嘘を書いたな」と思われる可能性はとても大きいそうです。過去に訴訟にまで発展したケースもあるそうです。

病歴・就労状況等申立書は文章力を求めているのではありません。拙い文章でもまったくかまわないので、とにかく「困っている、苦しんでいる、助けてほしい」という気持ちを伝えることを心掛けましょう。

 

パニック障害とうつ病を併発しているTAMAOのおすすめ記事5選!

2018.10.26

【AKARIの新しい取り組み】
あなたの声をAKARIにしよう!

小さい声だと届かない思いを、AKARIを使って社会に発信しませんか?

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

ABOUTこの記事をかいた人

パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。