非定型うつ病。「甘え」じゃないんです! 誤解を解きたい!

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「自分の好きなことをしているときは元気なのに、嫌なときは落ち込むなんて、ただの甘えじゃないか」――そんなふうに誤解されている『非定型うつ病』。じつはそう単純なものではないのです。

1.非定型うつ病、世間で誤解されている理由は?

すべてがそのせいとは言いませんが、マスメディアが「これまでのうつ病とはちがった症状をみせる『新型うつ病』『現代型うつ病』」といった見出しを打ち、「好きなことは元気に行えるが、嫌いなことの場合は気分が沈む」などと、よく理解もせずに軽々しく紹介してしまったことによって、「非定型うつ病(新型うつ)はただの甘え」と誤解されていると思います。

この紹介のしかたでは「こんなの誰だってそうだよ。それで病気だなんて、そりゃただの甘えだよ」と捉えられて当然です。非定型うつ病を患っている僕だってこの説明ではそう思っちゃいますよ。どんな人だって楽しいことは進んでするし、嫌なことには気が進まないものですものね。しかし、『非定型うつ病』は正式な診断名です。正真正銘の病気なのです。

一般的なうつ病の症状として、気分の落ち込み、精神的活動の低下(何も楽しめない、ひどいときは「何も感じない」)というものがあります。このようなよく知られたうつ病は「メランコリー型」という分類をされています。

『非定型うつ病』は、メランコリー型の症状も併せ持ちますが、さらに違った症状をみせます。

2.非定型うつ病の特徴(一般的にいわれている特徴と、僕の場合)

①体重の著しい増加、または食欲増進

イライラした気持ちを「食べることによって紛らわせる」という行動がみられることがあります。そのため急に体重が増えるということがあります。元来の食いしん坊ではないのに、ふとしたときに急にガツガツ食べだすといった具合です。

僕の場合はこの症状はありませんでした。ただ、無性にお酒が飲みたくなる時期がありました。

②過眠

一般にイメージされているうつ病では、「憂鬱な気分に頭を支配されて、眠りたいのに眠れない」という症状がよくみられます。そのため睡眠導入剤を処方されている方が多くいます。

ところが『非定型うつ病』では、逆にものすごく眠るという傾向がみられます。どれだけ寝てもまだ眠れる、寝ても寝てもまだ眠い、ということがあります。

一般的なうつ病でも「布団から起き上がれない」ということはよくありますが、それは起き上がることが億劫で仕方ないからという状態がほとんどです。ところが『非定型うつ病』では「とにかく眠り続ける」のです。

これは僕も覚えがあります。というかいま現在もその傾向があります。たとえ夜中に尿意を覚えて目覚めても、喉が渇いて目覚めても、それよりも眠りたいのです。そのため毎日、いざ起きだしたときは膀胱はパンパン、喉はカラッカラに乾いています。そんな状態ですので、朝一番の尿は「体の具合が悪いのか」と焦りを感じるくらい濃い色になってしまっています。これは非常によろしくないと思います。

③鉛様麻痺(なまりようまひ)

文字通り、手足が鉛のように重く感じられる状態です。一般的なうつ病では全身の倦怠感によって起き上がれない、動けないという症状がありますが、それとは少しちがいます。「体が怠い」のではなく、「重い」のです。

これは……「あのときのあれがそうだったのかな?」ということはありましたが、僕には頻繫に起ってはいません。

④人間関係を損なうほどの過敏反応

これが『非定型うつ病』の最も特徴的な症状でしょう。自分に対する些細な意見をすぐに「批判」と受け取ったり、それに異常なまでこだわったりします。相手からすれば何の悪気もない言動に対し、怒りを爆発させたり、激しく落ち込んだりします。これが原因で他者と上手に付き合えないという傾向がみられます。

この症状に、僕は悩まされています。単に怒りっぽいという範疇に収まらない、まさに病的な怒りっぽさなのです。普通に会話をしていても、突然意味不明な怒りがこみ上げてきて、延々と相手を問い詰めたりしてしまうのです。

⑤気分の浮き沈みが激しい

躁うつ病に似た症状かもしれませんが、気分の高ぶりをコントロールできないほどの躁状態には陥りません。ここが誤解を招く要因でしょう。機嫌がいいときは普通に見え、楽しいことをするときは普通に楽しむことができるからです。

しかし一転して気分が沈むと、過食や過眠がみられたり、他者に激しい怒りをぶつけたりします。

僕の場合、怒って怒って怒りつくした後は、激しい自己嫌悪にかられてどこまでも落ち込んでいきます。④のときの怒り発作が起こると、その後数日は気持ちが安定しません。自分を責め、どうにもならない疎外感に苛まれます。これは激しい怒りの反動だと思います。

3.非定型うつ病、どのような人がなりやすいのか

うつ病(メランコリー型)に罹りやすい人の性格

・完璧主義

・責任感が強い

・人の頼みを断れない

・道徳観が強い(間違ったことを許せない)

・プライドが高い

非定型うつ病に罹りやすい人の性格

・幼少時、よい子、手のかからない子だった

・責任感が強い

・自分に厳しい(妥協をしない)

・一人で頑張ろうとする(他者に助けを求めない)

・プライドが高い

 

一般的にこのようにいわれていますが、共通しているのは「責任感が強い」「プライドが高い」というものです。また他の要因も、捉え方によっては同じような意味になるものが多いです。やはり、どちらも「うつ病」なのです。

4.治療

『非定型うつ病』の治療には、一般的なうつ病(メランコリー型)と同じく、SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)が有効です。SSRIは、「脳内のセロトニンが、受容体にくっついて効果を発揮する前に、その仕事もせずに元の細胞内に帰ってしまう(再取り込み)」という現象を防ぎます。薬によって脳内のセロトニンを調整するのですね。

また、メランコリー型うつよりも、調子のよい日は動けることが多いので、規則正しい生活を心がける、運動をするということは、この病気に対してとても有効です。

5.最後に

この記事を書いていて、僕は典型的な『非定型うつ病』なのだと改めて実感しました。超攻撃的になり、友人を一人残らず失いました。

『非定型うつ病』はつらい病気です。すごくつらい病気です。

まだあまり理解されていない『非定型うつ病』。少しずつでも、誤解が解ければいいなと思います。

 

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パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。