いじめ自殺報道を見て思うこと ダウンタウン松本氏の意見は間違っている

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ワイドショーで、いじめ自殺事件を取り上げ、コメンテーターが物知り顔で「逃げ道は必ずある」「死んだら負け」などと力説しています。

 

僕は人をいじめた経験もいじめられた経験もありませんが、あのコメンテーターたちの意見には「それはちがうのでは」と感じます。

いじめられていじめられて精神的にまいってしまっている子にとって、「逃げ道」なんてものは無いのだと思います。

 

学校でいじめにあっている子供にとって、学校とはまさに『アウシュビッツ強制収容所』ではないでしょうか。いじめっ子は、いじめの対象者を力の面でも精神の面でも完全に支配します。ナチスがユダヤ人に対して行ったこととまったく同じです。どこに逃げ道があるでしょうか。

コメンテーターは言います。

「学校に行かないという手段もあるのだから」

その手を使える子はちゃんと使っています。もちろん「登校拒否」という手段ですね。

でも、「学校に行かない」という選択肢が頭の中に存在しない子もいるのです。

「子供は学校に行くもの」という世の中の決まりに逆らえない子。

「いじめられているから学校に行きたくない」と親に相談する勇気のない子。

そして、勇気を振り絞って親に相談したのに「頑張って行きなさい」と突き放された子。

もともといじめにあう子はみな気の弱いものです。何かに逆らうことを苦手としている子たちです。世の物知り顔のコメンテーターたちは、そういう子の事情をまったく想像できていない。中には、体育会系の考え方の人間に多いですが「やられたらやりかえせ!」なんてのたまう輩もいます。それができるならとっくにしてるっつーの!!

 

「死んだら負け」とぬかすコメンテーターも、人間としてはどうか知りませんがコメンテーターとしては能ナシだと思います。自殺に追い込まれる人間の心情をまったく理解できていないと思います。

自殺にまで追い込まれる人間にとって、自殺は「助かるための唯一の方法」なのです。自殺する人は、自殺によって救われるのです。負けでも何でもいいから、とにかくその状況から脱出したいのです。

ダウンタウンの松本氏が力説しています。

学校が悪い、親が悪い、たとえばいじめで自殺するのもいじめっ子が悪い。もちろん全部そうなんですけど。でも、最終的には、一番悪いのは自殺することやと思うんね。それを意外とみんな言わないから。自殺したら、みんながなんかかばってくれて、可哀想やと言ってくれて、もしかしたら、俺が死んだら復讐になるんじゃないかとか、そういう風に考えて、自殺をする子が、僕は減らないような気がするんですよ。なんだかんだ言いながら、最終的に、自殺する奴が一番アホやでっていうことを、何の解決にもならへんしいろんな人にすごく悲しい思いさすんやでということを、もっと言ってほしいなと思うんですけどね」

ファンの方には申し訳ないですが、僕はこいつは想像力のないただのバカだと思います。お笑いに関しては天才なのかもしれませんが、少なくとも、いじめと自殺については無知、そして全く想像力が働いていないと感じます。「かわいそう」と思ってほしいから死ぬのではないのです。「自分が死ねば復習になるかも」なんて考えて死ぬのではないのです。とにかくいまの状況から脱出したい、それだけなのです。

自殺をする人はほぼ例外なくうつ状態になっているはずです。例えばこの記事。

『自殺はいじめ原因と答申 「逃れられないと意識」 青森中2女子、審議会 「――中1の6月ごろから悪口を言われ始め、強度の心的ストレスで自殺を考えるようになるとともに、鬱(うつ)状態になったとしている――」 THE SANKEI NEWS』

こういった情報をもっとたくさん集められるとよかったのですが、残念ながらあまりありませんでした。この原因はおそらく(いや間違いなく)、「いじめを受け精神的に限界まで追い込まれていても、自分だけで抱え込んでしまい病院などへも行かないため、『うつ病』と診断されるケースが無い」、これでしょう。これが本当に悲しいことです。潜在的うつに陥ってしまっているはずなのに、周りはおろか本人もそのことに気づいていないのでしょう。

ふつう、全ての生き物は本能的に死から逃げようとするのに、そこに自分から向かうのですから、これは完全にうつ状態の仕業です。松本氏はそのへんのことがまったく理解できていない!

「自殺したらいろんな人にすごく悲しい思いさすんやで」

これから自殺する人にそれを言ってみましょう。きっとこう答えますよ。

「じゃあ、周りの人を悲しませないために、自分はまだまだ、もっともっと我慢しなくてはダメなのですか?」

 

人間は、ストレスが溜まりに溜まって限界を超えてしまうと、自らの思考をコントロールする力を失ってしまうのです。人間は、いじめられいじめられ、いじめられ尽くせばあっけなく自殺してしまう生き物なのです。偉そうなコメンテーター諸氏、どうかそれをわかっていただけないでしょうか。そして、せっかく発言に強い影響力を持っている方々が揃っているのですから、いじめに苦しんで死を選ぶ人に対してよりも、その前の段階、いじめをする側の人達に向けての発言をお願いできないものでしょうか。

人間は「いじめを行う習性」を備えている動物です。自然界でも、群れる習性を持つ動物はいじめを行います。弱い仲間を仲間はずれにするのです。人間も群れる動物です。いじめを行うのは普通のことなのです。

だから、いじめについては、学校の先生の評価の仕方を変えてほしいと思っています。

「○○先生のクラスはいじめもなく、秩序が保たれていて素晴らしい」「○○校長の在任中は学校でいじめが一切無かった。素晴らしい」など、「在任中にトラブルが無かった=高評価」、こんな考え方だからいじめを隠そうとするのです。

これを、

「○○先生のクラスではいじめが起きたが、○○先生はそれを解決した。素晴らしい」「○○校長の在任中は校内でいじめが頻発したが、○○校長はそれらを解決に導いた。実に素晴らしいことだ」このようにすればいいのに……ずっとそう思ってました。

 

とにかく! 想像力の足りないコメンテーターには、いじめ自殺について触れてほしくないと思います。

 

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パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。