心の病気を持ってよかったと思えること

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ツライことは多いけど、そのなかにあっても「よかったこと」を発見しました

パニック障害を発症して約9年、うつ病を発症して約5年。

それはそれはしんどいことが多いですが、僕にはひとつだけ、よかったと思えることがあるんです。

それは、「人に対する理解が深まった」というものです。

ひと昔前は「うつは甘え」なんていう考え方をされることがあったそうですね(まあ僕もそういう考えの人に会ったことはたくさんありますが)。これ、もし自分がうつを発症しなかったら、僕もそういう考えの人間だったかもしれないと思うんです。もしそうだったら、僕はすごく人を傷つける人間だっただろうな……と。

 

昔、まだ心の病気を発症する前、飲食店の店長を務めていたときに困ったアルバイトがいました。

小鉢に料理を盛り付けるときに、「肉とか野菜が大きくて小鉢にきれいに収まらないときは、キッチンバサミを使って小さく切って」と教えて作業を任せたのですが、しばらくして彼に目を向けると、なんとキッチンバサミではなくペン立てにあった普通のハサミを使っていたのです。

食材を扱うのだから道具は食材専用の物を使うのは当たり前です。それをよりによって、手も洗わずに使うような普通のハサミーー汚れた段ボールを切ったりもするハサミを使うなんて。これが間違いであることは、飲食店で働いたことがない人でもわかるでしょう。

それが一度だけだったら「まあいいや」で済むのですが、その後も何度か同じことをしでかしました。それだけではなく、普通に、本当に普通に考えればわかること、いや考えなくてもわかるようなことを、次々と間違えるのです。

同じミスを繰り返したときはさすがに怒りました。

それでも直らなかったので、これはもうどうしようもないと、クビにせざるを得ませんでした。ちなみに本人はいたって真面目な人間でした。

それからしばらくの間は「世の中にはあんなに使い物にならないヤツがいるんだな」と思っていました。

「あそこまでの能ナシが」と。

 

やがて僕が心の病気を発症し、仕事を辞め、ネットで自分の症状を調べたりしているうちに、「もしかしてあのときの彼、コレだったんじゃないか? この、『ADHD』ってやつ……」と思うようになりました。あの異常な物覚えの悪さ、何度も何度も同じことを繰り返す様は、ADHD、または他の発達障害なんじゃないか……

今ではその考えは当たっていると確信しています。だから彼には本当にかわいそうなことをしてしまったと思っています。あのとき僕にその方面の知識があったら……本人は発達障害の自覚はまったく無いようだったので、それを教えてあげ、仕事の面でも別の使い方を考えてあげることができたのに、と。

僕は自分が心の病気を発症してからは、わかったつもりでいた「世の中にはいろんな人がいる」ということが、実際に深く深く理解できるようになりました。

そう、世の中には本当にいろんな人がいるんですよね。

些細なことで「なぜそんなにまで?」というほど落ち込む人、

些細なことで「なぜそんなにまで?」というほど怒りを爆発させる人、

なぜか知らないがやたらと人を腹立たせる言動をする人……

いろんな人がいます。

僕もそんな人たちの一員になったのです。だからそんな人たちの気持ち、悩みが、すべてではないにしろ、よくわかるようになったのです。

これが、僕が心の病気を発症してよかったと思えることです。

……まあ、やっぱりしんどいのは確かですけどね。

 

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ABOUTこの記事をかいた人

パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。