マリオカートでパニック発作!

楽しい楽しいゲームでも、僕はパニック発作を引き起こすことができます。

 

あれはニンテンドーDSでマリオカートをプレイしていたときのこと。

僕は相手を弾き飛ばすパワーを持つクッパを選び、運転するカートも超スピード重視タイプを選択してレースに挑みました。重量級のクッパ、そしてマシンも爆走タイプ。僕はスタートから完全オラオラ状態でした。一周目、二周目とトップをキープし、ラストの三周目。ぶっちぎりで一位を目指す僕の背後に、何かが迫ってきました。

赤い亀の甲羅……

マリオカートは、アイテムを獲得し、それを使ってレース相手を妨害することができます。赤い亀の甲羅は強力なアイテムで、投げると前方を走っている相手をどこまでも追いかけ、ぶつかってひっくり返させることができます。ぶつける方は気分爽快ですが、ぶつけられたほうはムカッとします。その赤い亀の甲羅を、クッパ様に、この僕が運転するクッパ様に、よりにもよってピーチ姫がぶつけてきたのです!「キャッ♡」とか言いながら!

僕はブチ切れました。DSを右手に持ち、自分の頭にガンガン叩きつけました。ガンガンガンガン、何度も叩きつけました。そして壁に全力で投げつけました。息を切らせてDSを拾い上げ、反対側にへし折りました。

 

しばらく動けませんでした。

過呼吸になっていました。

 

やがてどうにか落ち着いてみると、頭がズキズキ痛みます。触ってみるとコブででこぼこになっていました。鏡をのぞいてみると顔面蒼白、目だけが異様に血走っていました。はっきり言って怖かったです、自分の顔が。

そして、転がっているDSの死骸。液晶が真っ黒になり、完全にお亡くなりになっていました。

僕は悲しくなりました。そして自分が信じられませんでした。たかがゲームで。たかがゲームでこんなことになるなんて。こんなことをしてしまうなんて。「怒りに我を忘れる」という言い回しがありますが、まさにその状態になったのです。

 

ゲームに熱くなる人はたくさんいますが、僕のあれは間違いなくパニック発作でした。パニック障害を持っている人は、苦手なストレスを感じるとそれが一瞬にして沸点まで達し、発作を起こします。正常な精神状態であれば「けっ、なんだよ」で済むことでも、パニック障害持ちは一瞬にして「ぎゃあああおええあああ!!」となってしまうのです。人によってはそれがたかがゲームであっても。そして厄介なのは、いざそうなってみてからじゃないと自分が何を苦手としているのかがわからないということです。

ときには誰かに言われた一言でパニック発作を起こすこともあります。言った人に悪気はなく、またその言葉も普通に考えればまったく大したことではなくてもパニック発作が引き起こされてしまうこともあるのです。

 

あれ以来、僕はマリオカートで遊んでいません。というかゲームをやりません。「スリリングな感覚を味わう」というのは楽しいことだと思いますが、僕の脳は「スリリング」を「過度のストレス」ととってしまうようです。

 

ニンテンドーDSは失いましたが、自分の苦手なものがわかったという点で、得るものがあった体験でした。

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ABOUTこの記事をかいた人

パニック障害歴9年、うつ病歴5年。いつも元気にパニクったり落ち込んだりしています。 愉快なパニック体験談、うつ病との飽くなき闘いを発信していきたいと思います。