新型iPhone発表! でも本音は「環境のために買い替えないでほしい・・・」 アップルが取り組む環境への配慮とは

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1.できるだけ今の機種を使い続けてほしい

 9月12日、新型のiPhone XR/XS/XS MaxとApple Watch Series 4が発表され、注目が集まっています。

 しかし、その発表会のなかでも、大きく時間を割いて行われたのが、アップルの環境への取り組みでした。

 その中でも注目を集めたのはCEOティム・クック氏のあるメッセージです。クック氏は「地球環境のためにできるだけ長く製品を使ってほしい」と発言したのです。

 普通、ビジネス的なものを考えると、製品を早く買い替えてほしいと思うものです。しかし、アップルの本当の思いとは、「環境のために、毎年、製品を買い替えなくてもいい。前年モデルとの差別化などのために製品を作るのでない。そのため、前年モデルと大きく変わった形や特別な機能も付けない」というものなのかもしれません。

2.スマートフォンの製造がもたらす環境負荷

 実はiPhoneをはじめ、スマートフォンの製造には大変な環境負荷がかかるのです。たとえば、スマートフォン1台を製造するのには910リットルもの水が必要になります。

 それだけではありません。スマートフォンに使われる貴金属類は、人里離れた土地の鉱山労働者が命をかけて採鉱しています。これらの貴金属類は、たとえばコンゴ民主共和国などの国々では、武力紛争の資金源となっています。

 スマートフォンには、アルミやコバルトなど、様々な材料が使われています。これらは無限な資源ではありません。たとえばイリジウムは現在のペースでの採掘が続けば、あと14年分の供給量しか残っていないと言われています。

 また、買い替えにともない、ゴミも出ます。回収も必要になってきますが、日本のスマートフォンの回収量は17.4%にとどまっているというデータもあります。

 そんな中で、アップルが少しでも「製品を長く使い続けてほしい」と考えるのは、ごく自然なことかもしれません。

3.アップルの環境への取り組み

 アップルの環境へのと取り組みはそれだけではありません。アップルが行っている環境への取り組みを以下にまとめてみました。

・100%再生可能エネルギーを自社施設の100%に

 2018年、アップルは、オフィス、ストア、データセンターのすべての自社施設で使用する電力の100%を再生可能エネルギーでまかなうことを達成しました。

・製造サプライヤーが再生可能エネルギーに転換できるように支援

 自社が再生可能エネルギーを使うだけでなく、製造工場など製造サプライヤーが大規模なソーラープロジェクトを導入したり、風力発電で工場を稼働したりすことを支援しています。それにより2020年までに4ギガワット以上の再生可能エネルギーの調達を行う予定です。

・アルミニウムに集中することで温室効果ガスの排出量を削減

 アップルは化石燃料を使って精練されたアルミニウムよりも水力発電を使ったものを優先させました。

 その結果、過去3年にわたり、iPhoneで使われるアルミニウム1グラムあたりの二酸化炭素排出量を83%を削減しました。13インチMacBook ProのTouch Bar搭載モデルでは、一世代までのMacBook Proのものと比べて、47%削減されました。

・2008年以降、アップル製品の平均消費電力を68%削減

 たとえば、iMacのスリープモードでの消費エネルギーは、第1世代のモデルと比べて、最大で96%削減さてれいます。

iPhone Xを1日1回充電するのにかかる費用は、年間わずか75円ほどです。

 これら、アップル製品の平均消費電力は、2008年以降、68%も削減されました。

・アップル製品の配送のためのエネルギーの削減

 たとえば製品パッケージをより小さく、またはより軽くして、空路と陸路で輸送される際のエネルギーの消費量を減らすようにしています。

・究極のリサイクルロボット「Daisy」

 アップルの最も新しい分解ロボットである「Daisy」は、1時間に最大で200台のiPhoneを分解し、部品を取り除いて分類することができるので、従来のリサイクル業者には回収できなかった素材を、より高い品質で回収することができます。

 たとれば、Daisyは希少類元素、タングステン、アルミニウム合金を回収することで、回収した素材を新しい製品で利用したりします。

・より高い耐久性の高い製品づくり

 製品が使える期間が長いほど、新しい製品をつくるために採取しなければならない資源の量は減ります。

 そこで、アップルはより耐久性の高い製品づくりを行うため、厳格なシミュレート検査を行っています。

 極端な高温と低温、水や化学物質との接触、コインなどの金属やデニムにより引っかき試験に対する製品の耐性を検査します。

・製品パッケージには、再生素材と責任ある方法で調達された素材を使う

 2017年には、アップル製品のパッケージに使われる紙の100%が、責任ある方法で管理されている森林、代採管理が行われている木材源、もしくは再生資源から調達されたものになりました。 

・アップルが使うバージンペーパー(再生紙ではない紙)の量を補えるように、持続可能な森林を保護

 アップルの森林保全プロジェクトにおける年間生産量は、アップル製品のパッケージに使われるバージンペーパーの量を超えました。

 アップルは、Conservation Fundと連携して、アメリカ東部にある1万4500ヘクタールの持続可能な森林の保護も行っています。さらに中国では、WWF(世界自然保護基金)とともに、30万3500ヘクタールを超える森林の管理を改善するようにしています。

・水への責任

 アップルは、水を節約し、排水を安全に排出する方法を常に追求しています。たとえば、カリフォルニア州のサンタクララバレーでは、高性能なセンサーと制御装置を設置することで、年間約5万9810キロリットルの水を節約しました。

・有害物質の削減、排除

 アップルは、製品に使用されている素材を継続的に評価しています。何か有害物質を特定すると、それを削減したり排除するか、より安全な新しい素材を開発します。

 こうした取り組みは、アップル製品の製造や分解に携わる人たちを保護し、土壌、空気、水を汚染物質から守ることになります。

・それでも、買い替えたい! という人は下取りプログラムを

 それでも、製品の寿命はいつか来ます。しかし使い終わった製品をオンライン、または近くのApple Storeで下取りに出すことができます。

 下取りの対象の製品の場合、下取り額分のApple Storeギフトカードがもらえます。下取りの対象にならない場合でも、無料でリサイクルされます。

4.まとめ

 今回はアップルの環境についての取り組みについてまとめてみました。アップルの環境への取り組みは革新的ですが、しかし、私たち一人ひとりのユーザーの意識も求められます。

まずは、「お気に入りの製品をできるだけ長く使う」「使い終わったら下取りに出す」ということから、初めてみませんか?

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