いちアメフトファンとして今、思うこと 日大アメフトタックル問題を考えてみる

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日大アメフトタックル問題

 かつて、アメリカン・フットボール(アメフト)が日本でこれほど注目を集めたことがあっただろうか・・・。

 私がアメフトを好きになって15年あまり経つ。今では、あまり見なくなったが、多いときにはテレビで毎週のようにアメリカのプロリーグ・NFLの試合を見ていた。学生時代は、日本の社会人チームの試合を東京ドームまで見に行っていたりもしていた。今でも、NFLのチャンピオンを決める「スーパーボウル」の試合は、毎年欠かさずに見ている。

 そんな私からみても、あの日本大学ー関西学院大学の試合で起こった日大の悪質なタックルは衝撃的だった。タックルを受けたQB(クォーターバック)は、アメフトの中でも最重要ポジションで、チームの司令塔。しかも誰でもQBをやれることはできないし、控えを入れても、QBは1チームに2~3人しかいない。

 関西学院大学(関学)のQBが負傷した時点で、普通なら関学の負けが決まったっと言ってもおかしくはない。野球でたとえたなら、先発ピッチャーが初回で負傷したようなもの。サッカーなら、ゴールキーパーが負傷したようなもの。それだけ悪質だ。

 確かにアメフトは危険なスポーツだ。それは事実。昔は、ヘルメットもプロテクター(防具)を着用せずに試合を行っていたために、試合中に死者をたびたび出していた。1905年には、セオドア・ルーズベルト大統領が「禁止令」を出したりもした。

 今でも、危険なタックルを受けて半身不随になる人がいたり、脳震盪を起こしたりする選手がたびたび出る。近年では、たび重なるダメージが脳に蓄積して、数年から数十年後になって、記憶力の低下、錯乱、抑うつ状態などを引き起こす「慢性外傷性脳症」の問題でNFLが揺れ、その問題に対するNFLの不誠実な対応が非難された(ウィル・スミス主演『コンカッション』に詳しい)。

 しかし、アメフトは魅力的なスポーツでもある。華麗なプレー、緻密な戦術、一人ひとり明確化された役割などがあり、観戦していても思わず興奮してしまうプレーの魅力がある。それだけに、今回の不祥事は残念で仕方ない。

スポーツマンシップの重要性

 私が思うところ、今回の出来事は、日本の学校教育のシステムの中で、「体育」の部分が強調されるあまり、スポーツの持つ重要性ースポーツマンシップーなどが軽視されてきたことが背景にあると思う。

 体育とスポーツの違いは何か、諸説あるが、スポーツのもともとの語源は、デポラターレ(deporatarw)で、日常生活の労働から離れた、遊びの空間、余暇、レジャーを意味する。それはあくまで、「自発的」で「命令されない」ことが必要。しかし、体育は「体育会系」という言葉もあるように、自発性もなければ、命令もしょっちゅう。

 2020年には東京オリンピック・パラリンピックがある。日本の学校教育現場では、今こそ、体育を「スポーツ」と改め、スポーツ文化普及へと思いを広げるべきではないのだろうか。

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2018.10.25

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