日本人よ、もっと旅に出よう! 減少する海外旅行者

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1.はじめに

 ここ数年、日本を訪れる訪日外国人の増加が話題となっています。とくに2017年に日本を訪れた外国人旅行者は2869万1000人(推計)を突破し、前年比で19.3%増加、5年連続で最高を更新しました。

2.日本は出国率が低い

 この数字は嬉しいことですが、私が注目したいのは、日本人の出国率の低さです。出国率というのは、人口に対する海外旅行者数の割合です。日本人の海外旅行者数が最も多かった2012年の日本の出国率は14.5%。同年の台湾は44%、オーストラリアは36%、韓国27%となっているので、日本の出国率はまだまだ低いことが分かります。

3.パスポート保有率も低い

 パスポート保有率も低く、全体の24%ほどで、日本人の約4人に1人しか所持していません。この数字は先進主要7か国最低水準です。

 「海外旅行離れ」とも言える日本人ですが、原因は何なのでしょうか。「海外へ行くのにはお金がかかる」「海外は治安が悪い」などいろいろ要因は挙げられますが、そもそも「時間がない」からではないのでしょうか。

4.長期の有給休暇

 たとえば、欧米では「バカンス」と呼ばれる長期休暇を取る習慣があります。フランスやドイツなどでは、長期の有給休暇の連続所得が法律で義務付けられています。

 フランスでは、連続して12労働日を超える有給休暇を1年のうち一度、取得できます。ドイツも同様に、連続して12週日(週日とは日曜・祝日などを除いた日)の有給休暇の所得が制度化されています。どちらの国も、日曜などの休日を入れると、少なくとも2週間以上の休みを取得できます。

 さらにフランスでは、事業主に対し、労働者に有給休暇を取得させる責任を定めています。有給休暇を消化しない労働者に、強制的に休暇を消化させる仕組みがあるのです。

 また、国際労働機関(ILO)は、「年次有給休暇に関する条約」(132号)で、労働者は、1年の勤務につき3労働週(週5日制なら15日、6日制なら18日)の有給休暇の権利があると定めています。これは連続休暇が原則で、分割する場合でも一部は連続2労働週を下回らない、としています。

 しかしながら、日本はこの条約を批准していません。有給休暇を連続取得させる法律もありません。

 労働政策研究・研修機構の調査では、連続2週間程度の長期休暇を取得した人の割合は2.2%で、取得しなかった人が96.5%にも及びます。所得しなかった人のうち、63.2%は、本来なら取得したいと希望しているものの、有給休暇が少ないことや仕事の都合で、取得はできない、と回答していました。

 日本の空港の海外アクセスの拡張のためにも、日本人の渡航者数の広がりは欠かせません。

 私自身、小学生の頃にニューヨークとカナダに旅行して、楽しかった思い出があります。今も、もしお金と時間があったら、大学の頃にちょっとだけスウェーデン語を勉強していたからか、北欧に行ってみたいと思っています。

 若いころに海外旅行を経験しておくと、リピーターとなる可能性も高いらしく、宮崎県や北海道は、パスポート所得費や修学旅行費の助成を実施しています。

 テレビでも近年、「日本スゴイ!」といった内容の番組が多い印象を受けますが、もっと日本人は海外に興味を向ける必要もあるのではないのでしょうか。

 

  参考

東京新聞【生活図鑑】「長期休暇No.511 所得義務付け検討を」2014年9月13日  

西日本新聞『若者の「海外旅行離れ」に独自施策 福岡市がパスポート所得助成などを検討』[福岡県]2018年3月19日

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